家ネコちゃん、詳しく教えてくれる??
「かぼちゃの馬車事件」から学ぶ、不動産投資の「危険」を逃れる方法
についてお話していくね!
「かぼちゃの馬車事件」とは?
かぼちゃの馬車事件の発端となったのは、
株式会社スマートデイズさんが、
「かぼちゃの馬車」という女性専用のシェアハウスの建築を企画し
不動産投資家にサブリース契約を結ばないかと持ち掛けたことに遡ります。
サブリース契約について少し触れておくと、
本来オーナー様と入居者様で結ぶ賃貸借契約を
オーナー様と管理会社さん(またはサブリース会社さん)で結んでから
入居者さんに又貸しすることで家賃収入を保証する契約の事を指します。
被害件数は都内約800棟、約700名のオーナー様にも及んだと言われております。
ここからは、その「かぼちゃの馬車事件」の内訳について見ていきましょう。
「かぼちゃの馬車事件」の登場人物
「かぼちゃの馬車事件」に関係していた方々は以下の通りです。
- オーナー様(不動産投資家)
- スマートデイズ
- スルガ銀行
- 建築会社
- 土地販売会社
- 土地所有者
- 入居者さん
関わっている人数が多いことから、
非常にショッキングな事件であったことがご理解いただけると思います。
こちらを頭に入れてから、「かぼちゃの馬車事件」の内訳について見ていきましょう。
「かぼちゃの馬車事件」の内訳
先ずは、スマートデイズさんが「かぼちゃの馬車」という
女性専用のシェアハウスを建築し、その後サブリース契約を結ばないか、と
不動産投資家さんに持ち掛けます。
それから、不動産投資家さんがスルガ銀行から融資を受け、
土地代と建築費に融資金を充てます。
しかしながら、この動きの中で中間マージンが非常に多く、
結果的に「かぼちゃの馬車」の賃料が非常に高くなってしまったことで、
入居者さんが集えなくなってしまいます。
すると、スマートデイズさん側から不動産投資家さんに家賃保証ができなくなり、
同時に不動産投資家さんからスルガ銀行の方に返済が不可能になり、
不動産投資家さんやスマートデイズさんが破産
にまで追い込まれてしまった、というものがこの事件の内訳です。
何が問題だったの?
さて、ここまで「かぼちゃの馬車事件」の内訳について見てきましたね。
関わっている人の数も多いことから、その関係も複雑なので
一体何が問題だったのかが理解しずらいかと思います。
その為ここからは、「かぼちゃの馬車事件」において問題だった点
をまとめましたので、見ていきましょう。
土地を実際の値段よりも高く売りつけられていた
先ずは、オーナー様が銀行から融資を受けて、
土地を購入し、建物を建築するのが一連の流れです。
しかしながら、ここで中間マージンが非常に高かったことを記述したと思います。
ここにオーナー様に対する不当な扱いがある為、問題があるのです。
不当な扱いという問題点を具体的に言うと、
本来の値段よりも上乗せされて請求されていたという事です。
例えば、オーナー様が本来であれば「2000万円」の土地を購入するとします。
しかしながら、土地の販売会社からは「6000万円」必要ですよと請求されます。
上乗せされた額は土地販売会社さんを通して「2000万円」削られ、
土地の所有者さんに残り「4000万円」支払われます。
このように、本来の土地代と別に支払金を上乗せされて請求されていたのです。
関係者が一体となって不動産投資家を貶めた
ここまで土地代と別に資金を上乗せされていた話をしてきました。
しかしながら、
資金を上乗せされていたのは、土地だけでなく建築費にも同じことが言えます。
例えば、実際にその建物を建築する際の建築費の相場が「2000万円」の所
2倍も上乗せされて「4000万円」の建築費を建設会社さんに請求されていたとします。
ここで上乗せされた「2000万円」を
建築会社さんからスマートデイズさんにキャッシュバックするような
システムが出来上がっていました。
また、例えば上記の土地代と建築費を合わせて1億円必要になった場合、
余程でない限り金融機関からの融資が必要になりますよね。
そこでスルガ銀行は積極的にその融資を受け入れ、オーナー様から
利息込みでローン返済を行ってもらうことによって利益を得ていました。
その為、二つ目の問題点として挙げられるのは、
関係していた業者が
一体となって不動産投資家さんを貶める結末となった事が挙げられます。
現実離れした「家賃保証」と「サブリース」
また、三つ目の問題点として挙げられますのは
スマートデイズからオーナー様に対して謳っていた
「家賃保証額」が現実離れしているほどに高額だったことにあります。
また、そもそも「サブリース契約」事態がおすすめできない事も挙げられます。
家賃保証額が相場よりも高ければ、
必然的に多くの不動産投資家さんの興味を引くことが出来ます。
しかしながら、家賃保証額が相場よりも高い、という事は
その家賃保証額を保証できなくなってしまって
家賃保証が続けられなくなる、並びに
サブリース会社さんの経営が破綻してしまう事も避けられません。
また、サブリース契約は
2年の期間で家賃保証額を見直せる(減額できる)ものに必ずなっています。
その為、家賃保証額が当初の値段よりも大幅に引き下げられてしまうことも
往々にしてございますので、絶対に手を出してはいけない契約とも言われております。
どんな影響があったの?
ここまで、
「かぼちゃの馬車事件」における内訳と問題点についてまとめてきましたね。
しかしながら、その後にどのような影響があったのでしょうか。
- 金融庁がスルガ銀行を監査
- オーナー様には(一部)返済猶予が認められるが…
- 自己破産せざるを得ないオーナー様も
- サブリース会社を規制する法令の検討を開始
先ず、スルガ銀行に金融庁が監査に入り、不正融資が発覚しました。
このことによって「かぼちゃの馬車事件」を知った方も多いのではないでしょうか。
また、その後一部のオーナー様は返済猶予が認められましたが、
これまで入居者さんがいなくとも家賃収入を得ていたオーナー様など
入居者さんがいないが故に家賃収入が手に入らず、
自己破産せざるを得ないオーナー様も多く生まれました。
また、それに伴ってサブリース会社に対する問題意識が生まれ、
サブリース会社を規制する法律の検討が始まりました。
同じ様な事件に巻き込まれない為にはどうしたらいい?
ここまで「かぼちゃの馬車事件」の内訳をつぶさに見てきて、
もし自分もこのような事件に巻き込まれたらどうしよう、
と不安に感じるオーナー様も多いと思います。
その為、以降このような事件に巻き込まれない為にはどうしたらいいのか
についてお話していきますのでご参考にお読みくださいませ。
サブリース契約からは遠ざかる
まず一つ目に挙げられるのは、サブリース契約からは遠ざかることです。
前章でも記述した通り、
サブリース契約では2年ごとに家賃保証額の見直しが入り、減額する事もできますし、
賃貸借契約を結んでいる関係上、
サブリース会社さんの権力が強くなってしまいます。
一度契約を結んでしまったら、その契約を解約したくても
サブリース会社さんが拒めば解約することが非常に難しくなっていますので
サブリースからは遠ざかるようにしましょう。
サブリースがいかに危険なのかをより知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
【本気で空室対策をするなら】不動産投資で利益を得る為に、マスターリース契約は絶対にやってはいけない6つの理由!
サブリース契約を結ぶとしたら「家賃保証額」をチェックする
それでもサブリース契約をどうしても結びたいのであれば、
必ず提示されている家賃保証額を相場と照らし合わせてチェックしましょう。
相場よりも家賃保証額が低い場合はもちろん、
相場よりも家賃保証額が非常に高額な場合も「かぼちゃの馬車事件」
と同様の被害を被る場合がございますので、手を出すのはやめましょう。
「土地価格」と「建築費」をチェックする
また、物件の建築から不動産投資を行うのであれば、
提示されている「土地価格」と「建築費」にきちんと目を通し、
その額が妥当かどうかを見極めましょう。
その際、その額を提示してきた土地販売会社や建築会社に
意見を求めるだけでは不十分です。
「かぼちゃの馬車事件」の時の様に、オーナー様の見えないところで
支払額を上乗せして中抜きしている可能性も否めません。
その際には、第三者機関がございますので、
そちらに「土地代」と「建築費」が妥当かどうかについて意見を求めましょう。
まとめ
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- 表面利回りのからくり
- NOI利回り算出方法
- 負動産を富動産にする方法
- 不動産投資を成功に導く7つの心得
- 管理会社の選び方