今朝「不動産投資セミナーのお知らせ」がポストに入ってたから、行ってみようと思って!
そうしたらトチ尾君、今回は怪しい不動産投資セミナーを10項目で見分ける方法についてお話していくね!
怪しい不動産投資セミナーを見分けるための10項目
自身での資産形成が重要だと謳われている昨今、
巷では、株式投資やFX投資、不動産投資に関わるセミナーが沢山開かれています。
しかし残念な事ながら、
せっかく自分や家族の将来を見据えて資産を蓄えようとしているのにも関わらず、
そのような方々、特に不動産投資投資初心者の方を
カモにしようと企む悪徳な業者さんがいらっしゃいます。
ここからは、そのような悪徳な業者さんの被害を被らないように
10個の項目で絶対に行ってはいけない不動産投資セミナーの見分け方についてまとめていきましょう。
無料で開講しているセミナー
少しだけ不動産投資に興味がある、というような状態であれば
わざわざお金を払わなくてはいけないセミナーよりも
無料で開講されているセミナーに心惹かれてしまうことも往々にしてあるのではないでしょうか。
しかしながら、「無料」と謳われているセミナーにおいて考えなくてはならないのは
「なぜこのセミナーは無料で開講されているのか」という点です。
もちろん、「無料セミナー」の方が有料セミナーよりも人を集めやすいからですよね。
現在開講されている無料セミナー全てが悪徳であるとは言えませんが、
タダほど高いものはありません。
もしも無料セミナーの参加を検討されている投資家様がいらっしゃいましたら、
無料セミナーの中では必ず商品説明やサービスなど
売り込みが行われる可能性が非常に高いという事を認識してから参加するようにしましょう。
ギフト券を配布しているセミナー
最近の不動産投資セミナーの傾向を見てみると、
数万円相当の商品券やクオカードなどを配布しているものが増加していることに気が付けるのではないでしょうか。
無料セミナーの謳い文句だけでも魅力的に聞こえるのに、
その上数万円分の商品券が付いて来ると言われてしまったら、ぜひ参加したいと思ってしかるべきだと存じます。
しかしながら、ここでも考えていただきたいのは
該当する不動産投資セミナーが「なぜ数万円相当の商品券を配布しているのか」という点です。
こちらの答えといたしましては、「不動産投資系の広告単価が異常に上がっている」事に帰着いたします。
例えば、google上で不動産投資系のキーワードを用いて広告を出そうと思うと、
ワンクリックの単価が1万円から3万円以上掛かってしまう事もございます。
ただワンクリックして頂けるだけでそれ程の広告費が掛かってしまいますから、
資料を請求された際のコストや、セミナー参加者さんを獲得する為のコストは
凡そ一人当たり10万円以上掛かるのではないかと予測されています。
しかしながら、その様に商品券を配布しているセミナーの主催者さんは
自社で仕入れた物件を転売して稼いでいる為、
一戸売却することができたら、それらの広告費はあっという間に回収できてしまいます。
その為、数万円相当の商品券を配布してでも、顧客様の情報入手に力を入れています。
このようなセミナーに絶対に行くなとは言えませんが注意して頂きたい点が二つございます。
先ず一つ目は、そのようなセミナー内で物件を紹介された際には、相場から1、2割ほど高い買値になっていることです。
二つ目は、勉強さえすればセミナー内で物件を仕入れなくとも、投資家さん自身でより安値で物件を仕入れることができることです。
上記の二点をきちんと頭に入れてから参加するようにすれば、損失を最大限に抑えることができるでしょう。
物件紹介のための入会金が高すぎるセミナー
無料セミナーを開講して、基礎的な知識の流布を終えた後にありがちなケースは
入会すれば会員さま優先、もしくは限定で優良物件を紹介することを謳った類の
クロージングです。
それらを謳った類の入会金は異常なほど高額なことが多く、
安いものでも40万円程から、高いものであれば200万円を優に超える場合もございます。
200万円もあれば、きちんと勉強した上で中古の戸建物件を購入した方が利益に繋がります。
もちろんこのような会に入会することによって
優良物件を購入することができる方がいらっしゃるかもしれませんが、
高額な入会金を支払ったからと言って必ずしも優良物件を購入できるとは限りません。
その為、もしもどうしてもそのような会に入会したいとお考えの際には
そちらの事実を頭に入れた上で検討することをおすすめいたします。
「頭金なしフルローン」を謳っているセミナー
数年前に話題になったかぼちゃの馬車事件というものをご存知でしょうか。
3年ほど前の話、株式会社スマートデイズという不動産会社さんが、
女性用のシェアハウス物件「かぼちゃの馬車」を投資家たちに購入させ、サブリース契約を結んでいました。
しかしながら、そのスマートデイズが破産してしまい、サブリースの特権である家賃保証ができなくなってしまいます。
殆どの投資家さんたちは金融機関さんから融資を受けて不動産投資を行っていたため、
家賃が支払われなくなったことによって大きな損失を抱えてしまう事になったのが
かぼちゃの馬車事件の概要です。
そのような事件があったにも関わらず、
未だに「頭金なしフルローン」で物件の購入ができると謳っているセミナーは昨今でも存在いたします。
しかしながら、頭金なしフルローンで物件を購入し、
運営していくのはプロの投資家出ない限りとてもリスキーなものであるという事は
不動産投資に関する知識がある方ならだれでも知っていますので
そもそもそのような謳い文句のセミナーを受講する方はいらっしゃいません。
それにも関わらず、なぜそのようなセミナーが
頭金なしフルローンで不動産投資が行える事を謳っているのかと言うと、
その方が不動産投資に関わる知識のない方を集めやすいからです。
また、昨今のアパートローンの融資条件が年収700万円前後に設定している金融機関さんが多いことから、
不動産投資初心者で年収700万円前後の方が最も狙われやすいとも言われています。
頭金なしフルローンの不動産投資などを謳い文句にするセミナーにおいて
得することは何一つありませんから、絶対に受講しないようにしましょう。
二重契約の勧誘をするセミナー
上記で書いた頭金なしフルローンと同様、
未だに二重契約の勧誘を行うセミナーがございますので十分な注意が必要です。
セミナー内で二重契約に関するつぶさな情報提供があることは珍しいですが、
一度商談まで進んでしまえば、
金融機関さんに契約金額の高い契約書を提出するように求められることがございます。
しかし、実際の契約では金融機関さんよりも低額の契約を結び、
差額分上昇した担保評価を使用してより多くの融資を受けるように導かれてしまいます。
こちらは、金融機関さん側に嘘をついて融資を受けているのですから、れっきとした違法行為です。
もしも金融機関さんにばれてしまったら、一括返済を求められるだけでなく
これからの付き合いも断絶されてしまいます。
その為、主催者さんから二重契約の勧誘を行われたら
違法行為をするように勧められているのと同じことです。
絶対に断り、関係を断ち切るようにしましょう。
サブリース契約の勧誘をするセミナー
サブリースは、一括借り上げとも言われます。
からくりとしましては、まず、
管理会社さんやサブリース会社さんなどがオーナー様と賃貸借契約を結び
物件を丸ごと借り上げます。
その代わり、家賃を保証しますよ、という謳い文句を掲げているのがサブリースです。
一件安定していいように聞こえるサブリースですが厄介なことが非常に多く、
サブリース契約はやってはいけないというのが一般常識とされているほどです。
サブリース契約だけでも難攻不落であるのに、
そのセミナーの主催者さんが物件の売主で、
サブリース契約による家賃保証を謳っている場合は注意が必要です。
通常そのようなケースでは、
販売物件の利回りを良く見せる為に、家賃保証の額を高く設定しているケースが非常に多いです。
しかしながら、家賃保証の物件は必ず二年ごとに家賃の見直しが入る契約である為
その額がずっと保証されることは珍しいものです。
そのセミナーで紹介された物件の購入は絶対にしないようにし、
同時にそのセミナーから全速力でお逃げください。
買取保証を謳っているセミナー
業者さんによっては、
自社の物件を購入して頂ければ、5年~10年後に買取保証を付けますよ
などと謳っているセミナーを主催していることもございます。
しかしながら、こちらも細心の注意を払わなくてはいけない謳い文句の一つです。
その原因は、不動産業界の入れ替わりの激しさに帰着します。
入れ替わりが激しいという事は、いくら5年~10年ほど買取保証が付いていたとしても
その業者さんが同じく5年~10年後にも存在していると言い切ることはとても難しいという事です。
また、不動産は株式投資などと同じく
5年~10年後の物件を売値を正確に予測することは絶対にできません。
その為、買取保証が付いている物件は、数年後も価値のある物件であることを
確約されている優良物件なのではないかと思い込んでしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、本当にそれ程の資産価値の高い物件であれば、そもそも売りに出すことなどしませんよね。
その為、セミナー内で買取保証を謳っている物件を勧められたら
あまり売れない物件に買取保証を付けることで、資産価値があるように見せかけているだけですので
購入するのは絶対にやめましょう。
物件購入権獲得のためにじゃんけん大会があるセミナー
物件紹介が付属しているセミナーの場合、
購入希望者の数の多さから最終的にじゃんけん大会が催されることがございます。
もちろん、たまたま購入希望者さんの数が多く、致し方なくじゃんけんで決着をつける場合もございますが
購入希望者さんの中にサクラが混ざりこんでいる可能性もございます。
何故そのような事をするのか疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
こちらの意図としましては、その様に毎度のことじゃんけん大会が行われるほど
優良物件を紹介しているセミナーであるかのように見せかける為です。
何度も言いますように、正しく勉強さえすれば
そのようにしなくても優良物件はご自身で数多く見つけることができます。
その為、もしも最終的な物件購入権をじゃんけんで争うように導かれてしまったら
投資判断が鈍ってしまうので絶対に辞退するようにしてください。
不安をやたらと煽るセミナー
そもそも投資を始めようと考えている方々は
年金の問題や、終身雇用の問題など将来の不安を見据えている方々が多いのではないでしょうか。
その気持ちを逆手にとって、異様なほどまでに参加者さんの不安を煽るようなセミナーはお勧めできません。
何故なら、このようなセミナーで紹介される物件は
ローン完済後の定年後からやっとのことキャッシュフローを生み出すような
利益があまり出ない物件などしか紹介してくださらないからです。
その為、このようなセミナーに参加したとしても
不安を煽られて不愉快な思いをするだけですのであまり近づかないようにすることがおすすめです。
節税対策に有効であることをやたらとアピールするセミナー
上記に述べたような不安をやたらと煽る物言いをするセミナー同様
不動産投資が節税対策に有効であることをやたらとアピールするセミナーにも注意しましょう。
その理由としましては、
やたらと節税対策になる事を強調するようなセミナー内では、
それを免罪符に収益率が非常に低い物件を紹介されるケースが非常に多いからです。
そもそも、不動産投資を行うのはキャッシュフローを得る為であって、
節税はそれを成立させるための手段でしかありませんし、
少なくとも節税対策になる事もキャッシュフローのお土産でしかありません。
また、不動産投資における税務はそれほど単純明快なものではなく、
税理士さんですら間違いを犯してしまう事さえあるのです。
その為、節税対策になる事をやたらと強調してくるセミナーに参加するくらいであれば、
不動産投資に携わる上で必要になる税務を学ぶ方が有効的な時間の使い道です。
買ってはいけない物件3つの特徴
ここまで、絶対に参加してはいけない怪しいセミナーについてお話してきましたが
そもそも上記の10項目に該当するセミナー内で紹介された物件は絶対に買わないようにしてください。
「自社だからこそ仕入れられた物件です」や
「特別に安価で購入できるルートがあるんです」という言葉はほぼ嘘ですので騙されないようにしましょう。
また、それに加えて
ここからは絶対に買ってはいけない物件の4つの特徴についてお話ししていきますので
合わせてお読みくださいませ。
新築区分マンション
新築区分マンションでは、サブリース付きの場合が多く
手間がかからないのに月々たったの1~2万円の負担しかないことや
ローンが完済した後には年金代わりの不労所得が手に入ることを謳っています。
しかしながら、このような物件は
購入した瞬間に債務超過の状態に陥ってしまう物件が殆どです。
その為、絶対に手を出さないようにしましょう。
特に、年収が高い人が狙われやすい案件である為、十分な注意を払いましょう。
土地付き新築アパート
例えば業者さんが土地を仕入れ、
その土地にアパートを新しく建てたとしましょう。
その新しく建築された物件を購入した場合、どれほどの利益が乗っていると思いますか?
実は、少なくとも3割ほどは利益が乗っています。
そして表面利回りは良くても5%前後。
都心の一等地ならまだしも、都心から一時間以上離れている場合は
これほど利回りの低い物件を購入してしまうと取り返しのつかないことになってしまいます。
家賃を自由に使えるようになるには、ローンが完済し終わった後の35年以降ですし
新築区分マンションと同様、購入した途端に債務超過の状態に陥ってしまいます。
その為、こちらも購入はお勧めできません。
サブリース付きの物件
こちらにつきましては、
怪しい不動産投資セミナーを見分けるための10項目の「サブリース契約の勧誘をしてくるセミナー」にてお話した通り、
サブリース契約を結んで家賃保証を得られても
契約時に提示された家賃保証の額が、契約期間中に変動しないわけではありません。
例えば、保証する年数が20年ほどだとしても、
そこで保証されているものは契約の期間を保証されるものであって
家賃を保証するものではありません。
サブリース契約では2年ごとに契約の見直しが入る為、
契約時に提示された家賃から減額されてしまったり、
後々サブリース契約を解除させる方向に持ち込まれてしまう事もございます。
これらを踏まえて頂ければ明白ですが、
オーナー様にとって不利な状況に陥ってしまう可能性があることや
家賃の減額をされてしまう可能性などを考えて、サブリース付の物件はおすすめで来ません。
まとめ
手当たり次第にセミナーに参加すればいいってものでもないんだね!
正しい知識を身に着けて、損失の少ない不動産投資を行っていこうね
「成功するプロ家主は腹の底で何を考えているのか?」
不動産投資のプロとして第一線で活躍する「三島毅久」が書き上げた不動産投資のノウハウが詰まった書籍。
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