成長を感じられて…嬉しいよ!
じゃあ今回は、そんなトチ尾君の為に、初めに「外壁調査」についてまとめるね!
それから、どうして「外壁調査」にドローンを使うのが有効なのか説明していこう!
そもそも「外壁調査」って何だろう?
不動産投資をしてマンションを運営していく中で「外壁調査」という言葉が初耳である方は少ないと思います。
しかし、ドローンを使用した「外壁調査」がおすすめである理由を見ていく前に
まずはもう一度「外壁調査」の概念からおさらいしていきましょう!
「外壁調査」ってどういう調査?
マンションはとても丈夫に作られているように見えますが、老朽化は必ずしも逃れられないものです。
築年数が経つたび、マンションの外壁が太陽光や雨風に晒される機会も多くなりますし
地震などの自然災害が起こった時にも、外壁には大きなダメージが与えられます。
すると建物に何が起きてしまうのでしょうか。
度重なる雨によって、防水効果が弱まってしまった外壁が浮いたり反ったりしてしまったり、
コンクリート部分に白い粉(白華、またはエフロと言う)が浮き出てしまいます。
これらを放置してしまうと、マンションの外観の美しさが損なわれるだけでなく、
建物の強固さにも問題が出てきてしまうほど、脆くなっている場合も多いのです。
特にマンションは、多くの人の「住居」となる場所です。
安心して暮らせる場所を提供する為にも、
人命にかかわる事故につながる前にも外壁調査を行うことが義務付けられています。
「外壁調査」は法律で義務付けられている!?
平成20年には「建築基準法第12条」において
マンションを含む特殊建築物は
・建物が完工した際
・以前の外壁改修工事から10年経った際
には、必ず外壁の全面を調査・点検することが義務付けられました。
また、3年に一度は外壁の点検をしなければいけないことも、義務付けられています。
定期的な調査・報告を行わない場合、または、調査結果の報告を捏造した場合などは
罰金を支払わなくてはいけません。
自治体によって特殊建築物に指定されうるマンションの規模が変わる為、
詳しくは、オーナー様がマンションを保有している地域の
自治体のホームページなどで確認してみてください。
平成20年にそのような制度改正が行われる前にも、
マンションの外壁調査が義務付けられていなかった訳ではありません。
しかしその当時は、制度改正後に制定された、
外壁調査が必要な明確な期間や罰金などのシステムはありませんでした。
ただしやはり今は、平成20年に定められた「建築基準法第12条」に乗っ取って
定期的な外壁調査を行う必要があるのです。
その他、12条点検について詳しくまとめた記事はこちらです。
【不動産×ドローン】現代のマンションの外壁調査は、ドローンに任せてしまうのがおすすめである三つの理由
トチ尾君もきちんと調査しよう!
基本的な「外壁調査」のやり方は?
これまでには、「外壁調査」とは何なのか、
また、「外壁調査」は何故行わなくてはならないのか見てきましたね。
ここからは、基本の「外壁調査」の行い方を具体的にまとめていきましょう。
「外壁調査」には、「打診調査」と「赤外線調査」の二つがあります。
双方の調査の行い方を、メリット・デメリット共に見ていきましょう。
「打診調査」では外壁を叩いて調査する
調査員さんがワイヤーやロープなどで自身の身体を固定したり、足場を組んだ上で
打診棒などで外壁を叩いて行う調査方法です。
外壁を叩いた際に響く音の高低差で
外壁の表面だけでなく、内部にも異常がないか調査する事が「打診調査」の基本的な方法になります。
「打診調査」を行うメリット
「打診調査」を行うメリットは、
調査員さんが自身の手で行う方法である為
外壁の劣化や老朽化を目や触り心地で確認出来たり
外壁が浮いたり、反ってしまっているか否かの判断が確実であることが挙げられます。
「打診調査」を行うデメリット
打診調査を行うデメリットは、
マンションの高所などで調査員さんが安全に作業を行う為に
足場などの仮設を設立する必要がある上に、高額な費用が掛かってしまう事が挙げられます。
また、調査員さんが細かに外壁を打診して調査しなくてはならない為
これからご紹介する「赤外線調査」よりも調査時間が掛かってしまいます。
その上、調査員さんの五感に頼られている部分が多い調査法なので
場合によっては信憑性のない調査結果を算出されてしまう事もあります。
「赤外線調査」ではサーモグラフィを使って調査する
「赤外線調査」では、傷が付く恐れのある「打診調査」とは対照的に
建物に傷をつけたり、壊したりすることを避けながら行える調査方法です。
赤外線カメラのサーモグラフィ撮影を用いて、
建物の温度差から怪しい点を導き出す事が「打診調査」の基本的な方法になります。
「赤外線調査」を行うメリット
赤外線調査を行うメリットは、
建物に傷をつけることなく調査が行える事。
また、「打診調査」でネガティブなポイントになっていた足場の設立やその費用が掛からない事。
それから赤外線カメラによって広範囲に渡る調査が短時間で行える事などが挙げられます。
「赤外線調査」を行うデメリット
赤外線調査を行う際のデメリットは
調査を行える建物や調査日の条件付けが詳細であることが挙げられます。
例えば、壁に断熱材が仕込まれているマンションなどで行うと
正確だと言える調査結果を出すことが難しくなります。
また、外壁が乾いた状態であること、かつ
風速5m以下であることも正確な調査結果を出すために必要になる為、調査日には注意が必要になります。
ひとえに「外壁調査」と言っても「打診調査」と「赤外線調査」では全く違うんだね!
それらを補う形で併用するのが一般的だよ!
ドローンを使用した「外壁調査」がおすすめな三つの理由
これまでは、基本的な「外壁調査」の方法を見てきましたね。
ここからは、「ドローンを使用した外壁調査がおすすめである」お話をしていきます。
2015年における航空法改正のおかげで、活躍の幅を広げているドローンは
マンション含め、特殊建築の「外壁調査」という
「人」の安全な生活に最も近い場所で期待が置かれています。
それは一体何故なのでしょうか?
三つの理由から解説致しましょう。
狭い場所・危険な場所でも解像度の高い情報が得られる
打診調査を行う際に、足場が組めないほど狭い場所や
足場を組んだとしても安全が保障できない危険な場所でもドローンを使えば簡単に調査が可能になります。
また映像の解像度が高品質なまま高所から見下ろす形でマンションの屋根などを調査することもできるので、
普通、調査員さんが時間をかけて丁寧に行う目視での調査も短時間で行うことが可能です。
費用が抑えられる
「打診調査」の所でもお話ししましたが、
調査員さんの手作業で調査を行うとすると、
安全面の確保の点で足場を設置するなど、多くの費用が掛かってしまいます。
しかし、ドローンでの調査であればその費用が抑えられますし
人が高所で作業を行うことはありませんので、安全面も確保できます。
この点では「赤外線調査」も同じメリットを持っていると思われるかと思いますが、
調査結果の正確さや信憑性を求めるのであれば、
「赤外線調査」よりもドローンの使用がコスト的にもパフォーマンス的にもおすすめです。
入居者様の安心も確保される
通常の「打診調査」などでは
外壁の調査の為にベランダに調査員さんが入ることが多く、
セキュリティの面で不安を感じる入居者様も少なくありません。
また、そのような作業が行われる場合、事前に窓のセキュリティを強化するための錠を用意する必要があり、
調査員さんの安全のために必要となる足場やワイヤーなどの費用に上乗せする形で
別途費用が掛かってしまう事が多いのです。
しかし、ドローンを使用すれば、
遠隔で調査することができる為、調査員さんがベランダに入る必要もなく、
カーテンを引くだけで入居者様のセキュリティ面やプライバシー面の保護が行えます。
コストを最小限に抑えつつ、調査員さんの安全も、入居者さんの安心も確保できるんだ
けれど、「ドローン調査」にもデメリットがあるんだ…。
これから少しずつ改善されて行くとは思うけれど、きちんとそれも覚えておこう!
ドローンを使用した「外壁調査」で気を付ける必要がある二つの事
これまでドローンがおすすめの理由をお話してきましたが、
「ドローン調査」にもデメリットがないと言ってしまえば嘘になります。
そこでここからは、
ドローンを使用した外壁調査において気を付けるべき二つのこと
についてお話していきたいと思います。
もしも、今度の外壁調査をドローンで行いたいと考えている方がいるのであれば必見です!
天候に左右されてしまう
防水加工がされているドローンであれば話は別ですが、
殆どの場合、ドローンにとって「雨」は大敵です。
また、例え防水加工が施されているドローンであっても、
レンズに水滴がついてしまうと外壁調査を行う上で精密な結果が出にくいと言えます。
また、それ以外にも注意しなくてはいけないのは「風」の存在です。
ドローンで行われる外壁調査においても
「赤外線調査」と同じく、風速5m以下ではないと決行できない場合が多いです。
また、マンションの立地によっては「砂埃」も注意しなくてはいけないポイントです。
機体の中に砂が巻き込まれてしまうと、故障の原因にもつながってしまいます。
法律によってドローンの飛行が許可されない場合もある
航空法の対象にならない、200g未満のドローンがであれば基本的にはどこでも飛行可能だと言われていますが、
通常、外壁調査の際に使用されるものは200g以上のドローンです。
飛行の際には、国土交通省に飛行許可を申請しなくてはいけません。
国土交通省によってドローンの飛行許可を受けることで、殆どの場合飛行に問題はありませんが、
飛行禁止の空域である場合は許可が下りにくい場合もございます。
しかし、マンションの外壁調査程度では飛行の許可が下りない事はあまりございませんので
余りシビアには捉えることはないと思います。
まとめ
「ドローン調査」も同時に挙げられる時がいつか来るかもね!
ドローンの外壁調査をドローン操縦士(パイロット)の私が徹底解説!マンションとかの不具合をドローンで点検できるって本当?
ドローンを使用した「外壁調査」に興味がある方はぜひチェックしてみてね!
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