孤独死されている入居者さんがいたみたいなんだ。
これからもないとは言い切れないからさ
その点事故が起こってなくてもそう考えられるのは偉いね、トチ尾君。
今回は、事故物件になってしまった際の対処法と、予防策についてお話していくね
なぜ孤独死が起こってしまうのでしょうか
![孤独死 対応](https://fudoshiru.com/wp-content/uploads/2021/11/2021111604.jpg)
少子高齢化が続く社会で、孤独死は誰にでも起こりうるものです。
ある調査によると、年間で3万件ほども孤独死が起こっているそうです。
そのため不動産経営を行っているオーナー様であれば殊更、対峙する機会が多い問題なのではないでしょうか。
また、まだその問題に対面したことがなくとも
ご自身の不動産においてご高齢の方が入居されており、
心配に思っているオーナー様もいらっしゃるかもしれません。
そこでまずは、何故孤独死が起こってしまう2つの原因と、
どのような原因であれば「事故物件」と謳われるのかについてお話していきます。
原因が病気によるもの
![孤独死 対応](https://fudoshiru.com/wp-content/uploads/2021/11/pexels-pixabay-236380-scaled.jpg)
孤独死の原因の一つ目として挙げられますのは、
入居者さんがご病気によって一人で亡くなられていた事などです。
この場合、亡くなられてから1~3日程度でご遺体が発見された場合は、「事故物件」にはなりません。
こちらは、代わりに自然死に括られ、手続きを行うことで処理が行われます。
しかしながら、亡くなられてから一ヶ月など長期間経った頃、
近隣住民からの異臭の相談によって発見された場合などは「事故物件」になってしまいます。
原因が自殺、もしくは他殺のもの
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入居者さんが自殺されてた場合や、事件性を孕んだ他殺の場合も
孤独死の原因として挙げられます。
他殺と聞くと、あまり馴染みがないように思えるかもしれませんが
自殺で孤独死される入居者さんは一定数いらっしゃります。
警察庁が発表されている令和3年10月末までの自殺件数のデータでは
今年だけでも17,541人とされており(警察庁 令和3年中における自殺の状況(10月末の速報値))
そもそも日本における自殺者数が多いことが由来しているように思えます。
その中でどれほどの方がマンションの中で孤独死されていたのかは定かではない事や、
新型コロナウイルスの影響も考えられるものの、
自殺件数の多さを見るにオーナー様にとって全く無関係な話であるとは言い難いでしょう。
こちらの場合は、自殺であれ他殺であれ「事故物件」という括りになってしまいます。
孤独死されている方を発見した際のはじめの対応
![孤独死 対応](https://fudoshiru.com/wp-content/uploads/2021/11/2021111605.jpg)
殆どの場合、亡くなられてすぐ孤独死されたご遺体の発見をすることはあまりない為、
何日か経過したご遺体を前にパニックになってしまうオーナー様もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、そんな時でも敬意と誠意をもって迅速に対応すれば、
他の入居者さんの迷惑にもなりませんし、お次に入居される方を素早く探すことができます。
そこでここからは、孤独死を発見した際に何をすればよいのかについて
お話していきますので、頭の片隅に入れておいていただければ幸いです。
真っ先に警察の方に連絡を入れる
![孤独死 対応](https://fudoshiru.com/wp-content/uploads/2021/11/pexels-pixabay-532001-scaled.jpg)
孤独死されている入居者さんを見つけたら、まずは警察の方に連絡を入れることがとても需要です。
この段階で、ご遺体の搬出や現場検証を行い入居者さんの死因に事件性があるか否かを判断してくださいます。
死因がご病気によるものでしたり、自殺によるものであれば、
事件性がないと処理されますが、
他殺の可能性がある場合は事件性があるとして捜査が行われます。
隣接するご近所さんに事情を説明する
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警察の方に連絡を入れた後は、オーナー様の務めとして
近接するご近所さんに孤独死されている方が発見されたことについてご報告に伺いましょう。
自殺の場合であっても他殺の場合であっても、
事件性を調べるために近隣住民の方に聞き込みをされることが往々にしてあります。
その為、警察の方が近隣住民の方へ聞き込みを行う前に、必ず事情の説明を行うようにしましょう。
加えて、もしも異臭などがあった場合は
何が起こったのか不審に思われるご近所の方々も多い為、
例え警察の方から事件性がないと判断されたとしても、必ず報告はするようにしましょう。
その際に伝えることは、どこの建物にて、また、どのような原因によって
入居者さんがお亡くなりになられたのかという事で十分納得してくださいます。
また、他殺の場合はニュースになることもある為、当事者以外の方々も簡単に言及ができます。
そのため、変な噂が立ってしまう事がありますので、近隣住民の方への説明はとても重要なのです。
特殊清掃業者さんを手配する
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上記の対応が完了いたしましたら、特殊清掃員さんを手配しましょう。
孤独死されていた入居者さんの発見が1、2ヶ月遅れてしまった場合は、
ご遺体からの体液や、腐敗による異臭などによって
お部屋の状態があまりよろしくない物になっております。
そのような場合は、壁紙を剥がしたとしても、ボードにまで臭いが染みついてることが多く、
通常のリフォーム業者さんでは対応が不可能なことが多いです。
臭いの除去は短くて3日から1週間、長くて1ヶ月以上かかることが多く、
それでも除去できない場合は壁や床をはがして基礎から作り直すなど
大掛かりな工事にまで発展してしまう事もございます。
また、亡くなられた入居者さんの遺品整理と遺族の方への遺品の引き渡しであったり、
粗大ゴミであったりなどのお片づけをしなくてはなりません。
特殊清掃業者さんは、これら諸々の件をまとめて行ってくださり、
綺麗に原状回復が行えますので手配することを強くおすすめいたします。
お祓いをする
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特殊清掃業者さんによって綺麗に原状回復して頂いても
何処か落ち着かないようであれば、神主さんにご依頼してお祓いを行って頂くのも一つの手でしょう。
こちらは、オーナー様だけに関わらず、近隣住民の方や他の入居者さんの精神的なケアに繋がる為、
お祓いを行って損することはないと思います。
しかしながら、宗教の違いがある場合や、無神論者である場合など
様々なデリケートな問題が絡んでくるとは思いますので、
全てのオーナー様におすすめすることではありません。
次に入居される方への告知方法
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孤独死されていた入居者さんの発見が早く、病死であると判断された場合は自然死とみなされる為、
事故物件であるという報告は行う必要がないと書きましたが、
病死でも発見が遅かった場合や、自殺、もしくは他殺でお亡くなりになられていた場合は
次の入居者さんにその旨を報告する義務がございます。
しかしながら、どのように、また、どれくらいの期間報告を続けなくてはいけないのか
頭を悩ませているオーナー様もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでここからは、次に入居される方への報告の仕方とその期間についてお話していきます。
事故物件になってしまった際の報告の仕方
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先ほども申した通り、
病死でも発見が遅かった場合や、自殺、もしくは他殺でお亡くなりになられていた場合は
事故物件となってしまう為に次の入居者さんへ報告をする必要がございます。
新規入居者さんを集う際であれば、物件広告の備考欄などに
「心理的瑕疵あり」や「特殊事情あり」などというように記載することが一般的です。
また、物件広告への記載に留まらず、契約を結ぶ前に行う「重要事項説明」の際にも
心理的瑕疵があることを伝えなくてはいけません。
どれくらいの期間報告すればいいのか
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こちらにつきましては、明確な法令はございません。
その為、入居希望者さんに事故物件であることを伝えなかったからと言って
罰せられることはないのです。
それじゃあ、事故物件になってしまったら次の入居者さん探すの大変そうだし、
伝えなくてもいいかな。と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、その場合
「もし事故物件だと初めから知っていたら、この部屋を借りなかった」と
契約後に入居者さんから訴えられてしまう可能性が非常に高いです。
その為、一般的に事故物件は
- お亡くなりになられてから5~6年以上経つ
- 入居者さんが2、3回入れ替わる
までは、物件広告の備考欄、および重要事項説明において
心理的瑕疵があることを報告するのがよろしいとされています。
事故物件になってしまったら家賃を下げなきゃいけないの?
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一般的に、事故物件の家賃は半額程値下げして新規入居者さんを集っていますが、
意外とこの対応によってすぐに入居者さんが決まることは多いです。
お部屋を探している方の中には、事故物件を狙ってお部屋を探している方も少なくはありません。
しかしながら、必ずしも家賃を下げなくては入居者さんが決まらないのか、と言ったらそうでもありません。
家賃を下げなくても事故物件に入居者さんが決まる方法として挙げられるのは、
外国人さんを対象にお部屋を貸し出すことです。
実は、心理的瑕疵や事故物件などを気にする外国人さんはあまり多くありません。
また、お部屋を貸し出す際には壁紙をおしゃれにしたり
備え付けの家具を揃えたりなど、綺麗にリフォームが行われている為
逆に人気があるとも言われております。
未然に防ぎたい孤独死。予防策はある?
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命は有限なので死を拒むことは難しい上、いつ誰にどのようにして終焉が訪れるかもわかりません。
しかしながら、お部屋で孤独死をされてしまう入居者さんを生まない為に
オーナー様側からできることは何でしょうか。
ここからは、すぐにできる孤独死を生まない為の予防策をまとめていきますので
一緒に考えてみましょう。
入居者さん同士でコミュニケーションを取って頂く
![孤独死 対応](https://fudoshiru.com/wp-content/uploads/2021/11/pexels-felicity-tai-7964176-scaled.jpg)
導入でも書いた通り、死を防ぐことはできません。
しかしながら、建物内で「あの人最近見ないな」と気が付いてくださる方が
一人でもいらっしゃれば、もしもお部屋の中で孤独死をされている入居者さんがいても
ご遺体の発見が遅くなることはありません。
その為、普段から入居者さんの間でコミュニケーションを取って頂くことはとても重要な事です。
ファミリー向けの物件であれば、子供のお母さん同士で仲のいい入居者さんがいらっしゃることは多いですが
単身者向けの物件であれば、少し難しいように思えるかもしれません。
それでも、入居時に他の入居者さんとしっかり挨拶を交わしましょうとオーナー様が促すことはできると思います。
また、普段から隣近所で挨拶を交わしていれば、
不審者が出た際などにオーナー様や管理会社さんへすぐに連絡が入る為
防犯上の安全性も高められます。
その為、入居したらそこで終わりではなく、
入居者さん同士のラポートを築くきっかけを探してあげることも大切です。
見守りのサービスを導入する
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高齢者の方が多いマンションであれば特におすすめしたいのが
見守りのサービスを活用することです。
今は行政でも民間でも見守りのサービスが充実しています。
行政であれば、民生委員の見回りサービスやデイリーサービスを使う方法もございます。
行政のサービスであっても、民間のサービスであっても
高齢者の方が多い場合、または高齢者の方が入居される際は
このようなサービスを事前に調べ、サービスの使用を条件として
入居を許可することが非常に大切になっております。
もしも高齢者の方が多いマンションを経営されていて、少し不安に感じているオーナー様がいらっしゃいましたら
こちらの記事も合わせてお読みくださいませ。
【空室対策・競合物件との差別化にも】これからの時代を考えるなら、「シニア世代」を視野に入れたマンション経営がおすすめである理由
孤独死保険に加入する
![孤独死 対応](https://fudoshiru.com/wp-content/uploads/2021/11/pexels-kampus-production-8439707-scaled.jpg)
孤独死に対応した保険は、
「オーナー様が加入して頂く保険」と「入居者さんに加入して頂く保険」の二種類がございます。
オーナー様が加入して頂く保険には色々種類がありますので、
ご自身でお調べの上、比較・検討を行うことが重要かと思います。
入居者さんが加入して頂く孤独死保険は、家財保険で受け持ちます。
新型コロナウイルスの影響がまだまだ続いていますので、どの入居者さんに何が起こるかは
全く持って予想が付きません。
高齢者の方が多いマンションを経営されている方だけでなく、
若年層の方が多いマンションを経営されている方も孤独死保険の加入を
検討してみる事をおすすめします。
まとめ
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事故物件になってしまってもきちんと入居者さんの需要があるから安心してね。
それ以外にもとても深い経験ができる気がするよ。
人の生活の基盤となる住居を提供していれば、
その経験も含めて不動産投資の醍醐味になって来るんだね。
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