「入居者さん」を味方につけた方がいい理由
管理を委託している場合は、管理会社さんからの報告が無い限りあまり気にしたことがない方も多いかもしれません。
しかし、入居者さんは自身の物件を見直す為に重要な役割を担ってくれています。
ここからは、入居者さんを味方につけて空室の理由を導き出す方法をご紹介いたします!
入居者さんの定着率を見直す
マンション経営は、衣食住の「住」を担うもの。生きていく上で人に必要な要素です。
つまり、マンションを気に入っていただければ、長い間その部屋に住み続けていただくことができます。
空室対策と聞くと、新規入居率を上げようと考えるのは当然の事。
しかしながら、せっかく入居して頂いてもすぐに退去されてしまっては元も子もありません。
故に、入居者さまの「定着率」も見逃してはいけないポイントなのです。
定着率は、退去率から求めることができますが、
退去率が高い、ということはそれだけ定着率が低いということ。
定着率が低い、ということはそれだけ部屋が空きやすいということです。
実際にどれくらいの人が、どれくらいの期間で自身の物件から退去しているか把握してみましょう。
空室も多く、また定着率も低い…となると、そもそも物件自体に何か問題がある可能性があります。
空室が多く、定着率が低い場合にも考えられる要因は以下の通りです。
・物件の管理がずさん
・建物や設備に不具合がある(のに、対応してくれない)
・隣人・マンション内でモラルの低い方がいる
・家賃が相場より高い
上記にピンとくる理由がない場合は、入居者様から届いたクレームを見直してみたり、管理を委託している場合は管理会社に相談してみたり、
または実際にご自身で物件に出向いてみるのも良い手です。
物件の問題を浮き彫りにして、そこを埋めていく形で空室ゼロの道へ進みましょう!
入居者さんから口コミが広がる可能性がある
管理会社さんに業務を委託している場合は、入居者さんと信頼関係を築くのが難しいような気がすることでしょう。
特に副業で不動産投資をしている場合は、そこに割く時間が惜しいかもしれません。
しかし、毎日顔を合わせなくとも信頼関係を築く上で出来ることは沢山あるはずです。
なぜここまで入居者さんと関係を築くことを推すのかと言うと
入居者さんは、実際に物件に住んでいる人の生の声を届けてくれる存在だからです。
人の情報網を侮ってはいけません。
物件が今入居してくださっている方にとってより魅力的になれば
今入居してくださっている方の知り合いや、以前入居していた方の知り合いなどが
物件をおすすめされて内見に伺うケースも珍しくないようです。
このように入居したからそれで終わり、ではなく
住みやすい環境を保持してあげることで自然と人が集まって来る場合があります。
同時に定着率も上げることができる為、一石二鳥と考えて方法を探ってみましょう。
逆に言えば、自分が気に入っていないものを誰かにおすすめすることは珍しいですし、
それだけマンション内の不満も人に伝わりやすいことも覚えておきましょう。
また、今はインターネットで誰でも好きなように情報を拡散することができる為
口コミ等で心無い噂も簡単に流布されてしまう場合もあります。
モラルの無い入居者さんに感じられたとしても、トラブルを最小限に抑えるためには信頼関係を築ける行動が必要不可欠です。
管理会社さんを味方につけた方がいい理由
管理業務を全て委託していなくとも、殆どの場合、管理会社さんと接点があるオーナーさんが多いのではないでしょうか。
管理会社さんは、自身の物件のみならず、対象地域の物件管理に詳しいスペシャリストと言っても過言ではないでしょう。
そんな方々を味方につけられたら心強いとは思いませんか?
ここからは、管理会社さんを味方につけて空室対策を具体的に考えていく方法をまとめていきます。
客観的かつ的確な意見を求められる
自身の物件がなぜ空室なのか、理由が大まかでも把握したならば、管理会社さんに意見を求めてみましょう。
基本的に、管理会社さんは「雑用係」に近いイメージを抱きがちかもしれませんが、
自分よりも自身の物件を知っている存在であるはずです。
また、会社を商っているだけあって、対象地域の物件について幅広い見解を持っています。
例えば、自身の物件に空室が多い理由は「家賃が相場よりも高い」ことかもしれないと導き出したら
周辺の物件の家賃相場を聞いてみれば引き下げの目安になるでしょう。
それ以外にも空室が多い要因として考えられる事や、その対策案など
客観的な視点で的確な答えを出してくれるかもしれません。
会社さんによっては、それだけに留まらず、その他経費の見直しの提案など
不動産を事業として成功させてくれるための手助けを受けられる場合もあるので
一人で悩まず、困ったら管理会社さんに頼ってみることがおすすめですよ。
悪徳業者以外、不利な要求をしてくることはありえないから心配せずに頼ってみよう!
物事を円滑に進められる
管理会社さんとは、業務を委託してそれっきり。後は報告を受けるだけ。
そんな関係で留まってはいませんか?
契約を結んだ業務上の関係、だとしてもやはり人と人です。
業務外での交友を持ってください、という訳ではありませんが、
お互いにスムーズに物事を進めるために信頼関係は必要です。
踏み込みすぎない程度に、積極的にコミュニケーションを取ってみる事をおすすめします。
例えば、清掃業務も委託しているのに入居者さんから「マンションが汚い」とクレームが入った場合など
毎度毎度頭ごなしにしかりつけては、思った通りの結末に結びつけないかもしれません。
そこで管理会社さん側が公私混同して、真っ当な業務を果たしてくれないようであれば
それは相手のプロ意識に問題があります。
そのせいで退去率が上がり、入居率も定着率も低いようでは
お金を払い続けているのが馬鹿らしくなってしまいますね。
そこで、何かあったとしても一度深呼吸して丁寧に伝えてみることを心がけてみてください。
常日頃から気を付けていれば、困った時にもすぐに相談に乗ってくれることでしょう。
あまり親切な管理会社さんではない場合、こちらがどんなに丁寧な対応をしてもこれらの業務を放棄されてしまうこともあります。
そんな時には我慢せず、管理会社さんの変更を視野に入れてみるのも一つの手です。
不動産屋さんを味方につけた方がいい理由
自身の物件が、やっと誰かの目に入る場所。それが不動産屋さんです。
せっかくマンションを買ったはいいものの、全然入居者が集えない…。
そんな「空室を埋めるにはどうしたらいいの?」という問いの答えは、不動産屋さんを味方につけて解決する場合もあるのです。
「広告」を一緒に考えられる
収束の目途が立っていないパンデミックの影響然り、
昨今ではインターネットで内見をする方が増えているようです。
物件を探している方にとっては便利だとしても、
その分周辺の地域の活気さや、建物の持つ形容しがたい温かな雰囲気など
実際に自分の目で見て感じてほしいと思う「良さ」は雲間に隠れてしまいます。
そこで一体何ができるでしょうか。
できるだけ、その写真を見た方が「その場所に住んでいる自分」を想像しやすい形で
自身の物件の写真を見直したり、周辺の環境の写真をつけ足したり、情報を加筆したりすることではないでしょうか。
自身の物件の情報を掲載して頂いている不動産屋さんのページを見てみて、
情報が少ないように感じたら不動産屋さんに相談を持ち掛けてみるのも優秀な手です。
場合によっては、不動産広告料(ADとも呼ぶ)を払うことで、空室リスクを防ぐこともできます。
需要を聴くことができる
不動産屋さんは、物件を探しに来る人々の意見を最も身近に聞いている存在です。
つまり、お部屋探しの上で入居条件に当てはまる需要を理解しているはずです。
その他周辺地域の賃料や、自分の物件と似た間取りの賃料などを見比べたうえで
埋もれないよう差別化を図るには、不動産屋さんが持っている情報は貴重なものになるでしょう。
また、普段から積極的なコミュニケーションを介し、有効な関係が結べているのであれば
物件を探している方にオーナーさんの話など、広告に載っていない付加的なことを話してくれる可能性があります。
また、引っ越しをする際
前回お世話になった不動産屋さんにもう一度お世話になる方も多いとのことです。
つまり、同じ不動産屋さんが受けもつ他の物件から、引っ越したいと考えている人が流れ込んでくることもある為、長期的に有効な関係を築くのが吉です。
同時に気を付けたいのが、
こちらも入居者さまのところで書いたように、悪い情報も伝わりやすい場合があることです。
商売だから売り込まれないことはないだろう、と安心してはいけません。
管理会社さんの対応がしっかりしていなかったり、住人間のトラブルが多かったりすると
正直に「あまりおすすめはしません」と言われてしまい、別の似た物件をおすすめされてしまう場合があります。
商売だからこそ、信頼を損なわれた物件をお客様に売りつけない事もあるので注意が必要です。
まとめ
「成功するプロ家主は腹の底で何を考えているのか?」
不動産投資のプロとして第一線で活躍する「三島毅久」が書き上げた不動産投資のノウハウが詰まった書籍。
黎明期から6万戸の物件を成功へと導いた筆者が初心者〜中級者のオーナーへ贈る、目から鱗の投資書籍の決定版。
- 本書のポイントをご紹介
- 表面利回りのからくり
- NOI利回り算出方法
- 負動産を富動産にする方法
- 不動産投資を成功に導く7つの心得
- 管理会社の選び方