不動産投資において「損切り」をした方がいいケースについて
お話ししていこうね!
そもそも「損切り」って?
不動産投資投資を行っている方の中では
「損切り」と言う言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
不動産投資が株式投資などの投資と異なる点として、
事前にリスクヘッジをシュミレーション、または計画することができる点が挙げられます。
損切りもそのリスクヘッジの中の一つと言っても良いでしょう。
不動産投資では、赤字続きで儲けがない物件を手放す事を「損切り」と形容します。
つまり「損切り」とは、その言葉の通り「損を切る事」を指しているのですね。
不動産投資を長年行っていらっしゃる方の中では、悪い予感が走った瞬間に
リスクヘッジの一つとして損切りを含めて考える方もいらっしゃると思います。
それが行えるのは色々な失敗や経験から得た学びがあるからこそですが、
できれば失敗も事前に緩和できれば良いことづくめですよね。
そこでこの記事では、不動産投資における損切りのタイミングを見極める方法について
お話ししていきましょう。
「損切り」=赤字続きで儲けがない物件を手放す事
損切りのメリット
ここまで、不動産投資における損切りについてお話ししてきました。
それでは、実際に損切りを行うことで如何なるメリットが得ることができるのでしょうか。
損切りの実情を掴む為にも、
ここからは不動産投資における損切りのメリットについてお話ししていきましょう。
損失の肥大化を未然に防ぐことができる
損切りのメリットの一つとして挙げられるのは、
「赤字」と言う最も大きな損失の肥大化を未然に防ぐことができる点です。
不動産投資は会社経営によく似ています。
一つの会社が赤字のままで経営を続けていたと仮定して、
最終的にどんなことが予測できるでしょうか。
直ぐに倒産することは考えられませんが、次第に会社の蓄えが底を付き、
今度は経営者の蓄えが底をつき…と時間を掛けながら倒産の道を進んでしまうでしょう。
残されてしまうのは多額の借金と精神的なストレスです。
これは、不動産投資でも同じことが言えるのではないでしょうか。
資産形成・運用の為に不動産投資を始めたのにもかかわらず、
資産が逃げていってしまっては本末転倒です。
その為にも、損切りを行うことによってその未来を事前に防ぐこと。
それがメリットとして挙げられます。
損切りによって新たな資産形成の道が開く
損切りすることによって、赤字続きの物件を手放せば
不動産投資の結果的には失敗となってしまいます。
しかしながら、損切りを行うことで債務超過も精算される為、
新たな資産へ投資を行うことができる様になります。
その際、大きな収益が望める物件に投資先を切り替えることによって、
失敗を大きな成功に切り替えることが可能です。
一度失敗してしまっても、頭を抱えすぎる必要はございません。
損切りすることによって、新たな資産形成の道が開くことも往々にしてあるのです。
損切りのデメリット
ここまで損切りのメリットについてみてきましたが、もちろん良い側面だけではありません。
場合によっては悪く作用してしまう可能性もございますので、状況によって柔軟に対応できるよう
ここからは損切りのデメリットについてお話ししていきましょう。
持ち出ししなくてはいけなくなる可能性
一つ目のデメリットは、売却益だけで残積を完済することが出来なかった場合
現金を持ち出さなくてはいけない可能性があることです。
これは、資産形成や運用が目的で始めるはずの不動産投資において、
最も大きな失敗と言えます。
また、既に赤字状態が長期的に続いていることによって、
そもそも持ち出せる現金に限界があると言う方も多くいらっしゃいます。
そのような場合は、
そもそも持ち出しを行わなくても良い金額で売りに出すことがおすすめできます。
しかしながら、それも上手く行かない場合、
長期的な家賃収入の収益が持ち出さなくてはいけない金額を超えるなら、
損切りを行わないと言う判断も賢明です。
ただし、シュミレーションを行う際には空室が出てしまった場合や、
それが長期化してしまった場合など、最悪の状況も含めてイメージするようにしましょう。
法人化する場合には赤字状態が良いケースも
損切りの代案の一つとして、法人化してしまうことが挙げられます。
その場合には、赤字状態の方がむしろメリットがある場合もございます。
法人化する際にも、資本金が必要になってしまいますので、
考えるべき点はいくつかございます。
まずは、資本金をいくら出せるか。
その上で、損切りを行った際必要になる持ち出し金を資本金が上回るか、を考えましょう。
資本金が持ち出し金額を上回る場合には、
損切りした場合と法人化した場合の利益を比べてみましょう。
法人化した場合には、法人名義で新たな物件を購入することがおすすめできます。
新たな収益先を得ることによって、
総合的に黒字の状態に立て直すことがこの方法の肝です。
その際、赤字状態の空室物件を保有しているのであれば、
事務所として法人が賃料を支払う様にします。
そうすることによって、大幅に経費を節税することができる可能性があります。
ただし、この方法はとてもハードルが高く、
その先どれだけの収益をあげていくことが可能か
と言うポイントを常に考えて運営する必要がございます。
専業で不動産投資を行う方にとっては、チャンスがある方法かとも思いますが、
副業で行っていく場合には、
時間的、もしくは精神的に大きなストレスになってしまう可能性がございますので
あまりおすすめはできません。
まずは損切りの前に代案を考える
損切りは、赤字という大きな損失を切り離すことによって
それ以上の損失を生み出さない為に用いることが出来ます。
しかしながら、売却益だけでローンの完済をすることが出来ない場合には、
残債をポケットマネーから持ち出しで支払わなくてはいけなくなってしまいます。
その為、損切りをした方が良い状態でも
中々踏み切ることが出来ない方が多くいらっしゃるのも現状です。
また、損切りを行わなくても赤字状態を立て直すことができる場合もございます。
その場合には、損切りのはずが損失として作用してしまう可能性がございます。
そこで、損切りは最終手段として考え、それ以外の代案も同時に考えてみましょう。
代案として考えられるのは、個人々々様の状況によってもちろん異なりますが
おおよそ以下の様な例が挙げられます。
- できるだけ現金が温存できる形で他の物件に投資する(分散投資で総合的に黒字経営に)
- 法人を設立して赤字を繰り越す
- 不動産投資以外の資産運用を行う
- 持ち出しよりも家賃収入が将来的に上回る場合には持続して保有
とは言え、既に損切りを経験したことがない方にとっては、
どの代案が損切りよりも最適なのか見極めること自体難しく感じるのではないでしょうか。
その際には、プロの意見を聞くことも視野に入れてみてください。
まとめ
場合によっては悪く作用してしまう場合もあるから気をつけようね!
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