それ以外にも定期的に調査が必要な点ってあるのかな?
実はその他にも、マンションには定期的な調査や点検が必要なものがあるよ!
今回は特殊建築物とは何か、と、12条点検についてお話ししていくね!
特殊建築物ってなんだろう?
「特殊建築物」とは一体何を示すのかご存知でしょうか?
特定の建物が「特殊建築物」に該当する条件は、
その名の通り、その建物の使われ方が「特殊」であることにあります。
ここで記される「特殊」さは、建築基準法第二条に準じており
基本的に、その建物が
・大人数で使用される(映画館、病院、学校など)
・衛生・防火面で特別注意が必要(飲食店、銭湯、火葬場など)
な場合に適応されます。
また、マンションの規模も「特殊建築物」に該当するか否かを定める大きな条件であり、
東京都を例に取ると
・建物の階数が5階以上
・建物の床の合計面積が1000㎡を超える
マンションは、定期的な点検・報告が義務付けられた「特殊建築物」に該当します。
その他自治体によって、特定の建物を独自に「特殊建築物」と定める場合もある為、
よりつぶさな情報は各地域・自治体の情報に従うことがおすすめです。
沢山ありすぎて頭がこんがらがっちゃいそうだよ…
それから、自分のマンションがある自治体の情報に従えば大丈夫だよ!
「点検」とか「報告」ってなんだかめんどくさそうだなあ…。どうしてもやらなきゃだめなの?
どうして「定期的な点検と報告」が必要なのか説明していくね!
定期的な点検ってめんどくさそう。本当に必要なの?
上記の特定の建物が「特殊建築物」に該当される条件を見ていただければご理解いただけるように、
マンションは様々な人々の住処となる、つまり「大人数で使用される」建物です。
その点に置いて、マンションは「特殊建築物」に区分されることはお分かりいただけると思います。
それでは、なぜ特殊建築物であるマンションは「定期的な検査」が必要なのでしょうか?
法律によって定められた義務の為
上記で幾度となく明記した通り、
建築法第二条(または自治体)によって「特殊建築物」と定められた建物は
定期的な点検と報告が義務付けられています。
定期的な点検とその結果の報告を怠れば、
入居者様や、物件をご紹介いただいている不動産屋さんなど
マンションに関わっている全ての人々の信頼や信用を損ねてしまう事だけでなく
建築基準法第101条に準じて100万円以下の罰金が科せられてしまう事も否めません。
入居者様の安全を守る為
また、空室で悩むことがないように、
マンションに住んでくださっている入居者様には
長期的に住み続けていただきたいと思うオーナー様が大多数なのではないでしょうか?
その為には、入居者様の安全を守ることも
入居者様の心地の良い空間をつくる上で重要な役割を担っています。
例えば予期せぬ自然災害が発生した際、入居者様の安全を確保しながら避難させる為には
点検を怠っていたために崩れ落ちてしまった階段やエレベーターは使えません。
そのような事態に陥ってしまい、もしも誰か様の命を討ち取ってしまった際、
責任を問われてしまうのは定期的な点検を怠ってしまったオーナー様になってしまいます。
そのような事態を起こさない為にも、定期的な点検に置いて確証を得た安全性が必要になります。
オーナー様をも守る為
上記に倣ってまたもや予期せぬ自然災害を例に取ると、
定期的な点検をきちんと行っているにも関わらず
入居者様の避難経路が塞がってしまい、救助が難航してしまったとします。
そのような事態になった場合、またもやオーナー様の責任になってしまうかと言うと、そうではありません。
何故なら、この場合においては
オーナー様が定期的な点検と報告の義務をきちんと果たしているにもかかわらず、起きてしまった不慮の事故になるからです。
このように、点検の結果があることでオーナー様の身を守ることができる為
定期的な点検は、法律によって定められた義務でもありつつ、
入居者様やオーナー様の安全を守る盾にもなるのです。
僕自身のことを守る為にも、定期的な点検や報告は怠らない方がいい気がしてきたよ!
次はどんなことを話してくれるのかな
ここからはお待ちかねの「12条点検」について話していくよ!
12条点検ってどんなことをするの?
「12条点検」とは、一体何のことかご存知でしょうか?
「建築基準法第12条」に定められた特殊建築物の定期的な点検のことを「12条点検」と言い、
「特殊建築物」に該当するマンションは
その他の「特殊建築物」(映画館、学校、飲食店など)と同様に「12条点検」を行わなくてはいけません。
12条点検を行うには、特別な資格を持った方ではないと
正当な点検結果としては認められません。
その為、通常、12条点検などの定期的な点検は
一級、もしくは二級建築士の方、
または特定の講習を受けた検査員の方などによって行われます。
「12条点検」の二つの種類
「12条点検」には、
「建物の設備の定期検査」と「特殊建築物の定期調査」の二つがあり、
双方とも一定の期間で点検・報告することが義務付けられています。
それぞれどの周期で点検・報告を行うかは異なる為、
今回はそれぞれの詳しい情報と、点検の周期をまとめていきましょう。
「建物の設備の定期検査」ではどんな調査をするの?
建物の設備の定期検査は、通常「建築設備定期検査」と呼ばれ、
建物そのものの点検ではなく、
建物に備えつけられた「設備」の点検を1年に1度行わなくてはいけません。
建物の設備の定期検査では、主に以下「4つの設備」に重点を置いて検査を行います。
① 換気扇などの点検:部屋の空気が清潔に保たれているか、などの検査
② 排煙設備の点検:火災が起こった際に煙が室外にきちんと流されるか、などの検査
③ 非常灯などの点検:災害によって電気が供給されない際、避難用の光が確保されるか、などの検査
④ 貯水槽の点検:入居者様に提供されている水は衛生的なのか、などの検査
「特殊建築物の定期調査」ではどんな調査をするの?
特殊建築物の定期調査は、通常「特殊建築物等定期調査」と呼ばれ、
「建物そのもの」の強固さや老朽化を調べるための検査を3年に1度行わなくてはいけません。
特殊建築物の定期調査では、主に以下「5つの設備」に重点を置いて検査を行います。
① 敷地や地盤、塀の点検:ひび割れ等の損傷が起きていないか、などの検査
② 床や天井など、建物の内側の点検:火災が起こった際の為に、防火対応がなされているか、などの検査
③ 外壁など、建物の外側の点検:外壁は浮いていないか、その他損傷はないか、などの検査
④ 屋根や屋上の点検:排水溝はきちんと機能しているか、などの検査
⑤ 避難経路などの点検:火災などが起こった際に安全避難することのできる設備が整っているか、などの検査
内容が複雑で頭に入りづらいかもしれないけれど
最低限の知識として、それだけは覚えておくと後々きっと自分の為になるよ!
まとめ
実はそうなの!
前回、私とトチ尾君が「外壁調査」についてお話しした記事はこちらだよ!
【不動産×ドローン】現代のマンションの外壁調査は、ドローンに任せてしまうのがおすすめである三つの理由
気になる方はぜひ読んでみてね!
「成功するプロ家主は腹の底で何を考えているのか?」
不動産投資のプロとして第一線で活躍する「三島毅久」が書き上げた不動産投資のノウハウが詰まった書籍。
黎明期から6万戸の物件を成功へと導いた筆者が初心者〜中級者のオーナーへ贈る、目から鱗の投資書籍の決定版。
- 本書のポイントをご紹介
- 表面利回りのからくり
- NOI利回り算出方法
- 負動産を富動産にする方法
- 不動産投資を成功に導く7つの心得
- 管理会社の選び方