問題ばかり起こす入居者を退去させる方法についてお話ししていくね!
問題ばかり起こす入居者さんをそのままにしておくと…
不動産投資を行っている中で出会うのは、
必ずしも質の良い入居者さんだけではありません。
集合住宅となると、特に多くの人が集まりますから
トラブルメーカー気質の入居者さんとで会ってしまうこともございます。
しかしながら、そのような問題ばかりを起こす入居者さんをそのままにしてしまうと
思いがけない損失を受けることに繋がってしまいます。
そこでここからは、
問題ばかりを起こす入居者さんをそのままにしておくと一体何が起こってしまうのか
と言う点についてお話ししていきましょう。
オーナー様の損失につながる
問題ばかりを起こす入居者さんをそのままにしておくと起こってしまう事の一つ目は
オーナー様の損失に繋がってしまう事です。
特に家賃の滞納などが長引いていると、
入居者さんがいるにも関わらず利益が得られないことになりますので
思った通りのキャッシュフローを得ることができなくなってしまいます。
また、問題ばかりを起こして近隣住民の方々に迷惑を掛けている場合には
周りの入居者さんからの苦情の対応や、
問題の元になっている入居者さんとの話し合いなどをしなくてはいけない為
オーナー様にとって精神的な苦痛が生まれてしまうことも避けられないでしょう。
他の入居者さんが退去してしまう
問題ばかりを起こす入居者さんをそのままにしておくと起こってしまう事の二つ目は
他の入居者さんが退去してしまう可能性があることです。
頻繁に問題を起こす入居者さんは、
例えオーナーさんや管理会社さんに注意を受けても
問題を起こし続ける可能性が非常に高いことが一般的です。
その近隣に住んでいる入居者さんは毎日我慢強いられている為、
いつか耐えきれなくなって退去されてしまうこともございます。
それでは、質の良い入居者さんが長期的に居住してくださる可能性が低くなってしまい
オーナー様も空室問題に悩まされてしまいます。
入居者さんを強制的に退去させることができるケース
ここまで、問題をばかりを起こす入居者さんをそのままにしておくと
起こってしまうことについてお話ししてきました。
問題ばかり起こす入居者さんを住まわせ続ける利点はありません。
それでは、そのような入居者さんを強制的に退去させることはできるのでしょうか?
ここからは、問題ばかり起こす入居者さんを強制的に退去させることができるケース
についてお話ししていきましょう。
家賃の滞納が続いている
問題ばかり起こす入居者さんを強制的に退去させることができるケースの一つ目は、
家賃の滞納が続いている場合です。
長期的な家賃の滞納は非常に大きな問題になり得ますが、
オーナー様から強制的に退去を命じることができます。
しかしながら、退去を命じるには4ヶ月間の家賃の滞納がなくてはいけません。
4ヶ月以上家賃の滞納があった場合には、
オーナー様と入居者さんの間で信頼関係が崩壊したとされ
退去を命じることが可能になります。
近隣住民の方々に迷惑をかけている
問題ばかり起こす入居者さんを強制的に退去させることができるケースの二つ目は、
近隣住民の方々に迷惑をかけている場合です。
集合住宅には、年齢も職業も様々な人々が集まります。
生活様式も異なる為、生活音などが気になってしまうのは仕方がありません。
しかしながら、夜中に住人が友人を招いて大きな声を出していたり、
歌声が聞こえたりするのは非常識だと言ってもいいでしょう。
また、ゴミを捨てられずお部屋がゴミ屋敷と化してしまい
周囲に異臭を放っている場合なども
近隣住民に迷惑をかけていると言っても過言ではありません。
そのように、マナーを守らずに周囲の方々に迷惑をかけている入居者さんは
強制的に退去させることができます。
契約違反の行為
問題ばかり起こす入居者さんを強制的に退去させることができるケースの三つ目は、
契約違反の行為をしている場合です。
例えば、ペット禁止や楽器禁止の内容に了承して契約したのにも関わらず
無断でペットを飼っていたり、楽器を演奏していたりする場合には
契約違反の行為を行ったとして入居者さんを強制的に退去させることができます。
強制退去を行う流れとは?
ここまで、問題ばかり起こす入居者さんを強制的に退去させることのできるケース
について見てきましたね。
問題を長期化しない為にも、すぐに手を打つことがおすすめできます。
そこでここからは、より実践的に強制退去を行う流れについて見ていきましょう。
口頭、または内容証明での注意
一つ目に行うのは、口頭や内容証明での注意です。
足を運べる距離に物件があるのであれば、口頭で話し合いをすることがおすすめですが、
後々「言った」「言ってない」の水掛け論になることを避けたいのであれば、
内容証明で注意事項を送ることをおすすめします。
内容証明では、「いつ、誰が、誰に、どのような内容を」送ったのかが証明されます。
しかしながら、話し合いで問題が解決するのであればそれに越したことはありません。
その為、一方的に注意を行ったりするのではなく、
相手の言い分にも耳を傾けて解決を目指すのが良いでしょう。
家賃滞納問題であれば、保証人に連絡する
二つ目に行うのは、問題が家賃滞納であれば保証人に連絡することです。
ここで覚えておきたいのが、連帯保証人とただの保証人の違いです。
連帯保証人には拒否権がなく、契約者の肩代わりをしなくてはいけません。
保証人には拒否権があり、まずは先に契約者に滞納家賃の請求を行わなくてはいけません。
もしも契約者に支払いの意思が見受けられない場合には、
(連帯)保証人に連絡し、代わりに支払っていただくようにしましょう。
督促状を送付する、または勧告を行う
三つ目に行うのは、家賃滞納が問題であれば督促状の送付、
その他の問題(騒音、契約違反など)であれば勧告を行いましょう。
どちらの問題でも、契約を解除する前に勧告を行う必要があります。
話し合いをしたのにも関わらず、状況が変化しないようであれば
内容証明にて問題改善を要求する旨と、その旨に従わない場合には
○年○月○日までに退去するように記載しましょう。
契約を解除する
四つ目に行うのは、解約を解除することです。
内容証明にて督促状を送付したり、勧告を行ったにも関わらず
状況が変化しないようであれば、契約を解除する権利が法的に生まれます。
明け渡しの請求訴訟を行う
五つ目に行うのは、明け渡しの請求訴訟です。
契約を解除した後に、部屋の明け渡しの請求訴訟を裁判所に対して申し出ます。
この訴訟では、部屋の明け渡しの請求に加えて、
問題が家賃滞納であれば、滞納家賃の返済の請求も行います。
しかしながら、家賃を滞納される方はそもそも経済的に困窮していることが多く、
契約者から家賃を回収することは難しいでしょう。
明け渡しの請求訴訟に必要な書類は以下の通りです。
- 訴状(明け渡しと滞納家賃の請求)
- 代表者事項証明書(法人の場合)
- 不動産登記簿謄本
- 固定資産評価額
- 証拠書類(賃貸借契約書、内容証明など)
- 予納郵便切手
- 収入印紙
強制退去を行う
最後に行うのは、強制退去です。
訴訟にて強制退去の判決が下ったなら、現地にて裁判所の執行官によって
部屋の中の荷物などが運び出されます。
鍵の交換も済まされ、完全に強制退去が行われます。
強制退去させる際の注意点
ここまで、強制退去をさせる流れについて見てきましたね。
問題を長続きさせない為には、法的な処置を取ることを躊躇ってはいけません。
しかしながら、強制退去させる際にも気を付けなくてはいけないことがあります。
ここからは、強制退去させる際の注意点について見ていきましょう。
感情的・高圧的になってはいけない
強制退去させる際の注意点の一つ目は、
感情的、または高圧的になってはいけないことです。
問題の種類は家賃滞納や騒音、異臭や契約違反など多義に及びます。
どれにせよ、周囲の住民やオーナー様に迷惑をかけていることには変わりないですから、
どうしても許せない気持ちでいっぱいになってしまうことも理解できます。
それゆえに、話し合いをしている際に感情的になってしまったり、高圧的に接したり
してしまうことは難しいでしょう。
しかしながら、そのような対応になってしまうと
話し合いで解決したかもしれないことが、不可能になってしまいます。
大事になれば、それだけ大変になってしまいますから、
できるだけ話し合いで解決できるように落ち着いた対応を心がけましょう。
無断で部屋に入ったり、物を処分してはいけない
強制退去させる際の注意点の二つ目は、無断で部屋に入ったり
契約者の物を処分してはいけないと言う点です。
契約者が問題を起こしていることに変わりはないですが、
法的な処分を施す前にオーナー様の権利を行使して
無断で部屋に入ったり、物を処分してしまったり、鍵を交換してしまうと自力救済になり、
それを逆手にとられて契約者から訴えられてしまうことになります。
明け渡しの請求も認められないことになってしまうので、
これらの行動は絶対に行わないようにしましょう。
まとめ
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- 不動産投資を成功に導く7つの心得
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