不動産投資において「ペット可」にするのは空室対策に有効?メリットと注意点
についてお話ししていくよ!
ペット可の物件の需要とは
ペット可の物件が空室対策に有効であると言われる所以としては、
ペットの飼育率の高さにあります。
ここからは、現状のペットの飼育率を踏まえて、
なぜペット可の物件が空室対策にも有効なのかという点を見ていきましょう。
ペットの普及率とは
令和3年に行われた全国犬猫飼育実態調査の主要指標サマリー(※1)によると、
(※1)https://petfood.or.jp/data/chart2021/3.pdf
犬の飼育頭数は約7,106千頭で、猫の飼育頭数は約8,946千頭にも登り、
飼育世帯あたり平均飼育頭数は犬が1.26頭、猫が1.73頭になります。
犬の飼育頭数は減少の傾向がありますが、猫の飼育頭数は年々緩やかに増加しています。
また、双方の飼育場所の結果として
犬が室内のみの場合と散歩・外出時以外は室内の場合を合わせて86.7パーセント
猫が室内のみの場合と散歩・外出時以外は室内の場合を合わせて91.3パーセントと
室内でペットを飼うことに需要があると言えます。
ペットが飼いたくても飼えない理由とは
上記を踏まえて、ペットの需要が非常に高いことがご理解いただけたと思います。
しかしながら、とある事情によってペットを飼えないという方もいらっしゃいます。
その理由の一つとして挙げられますのは
「集合住宅に住んでいて禁止されているから」というものです。
令和3年に行われた全国犬猫飼育実態調査のペット飼育阻害要因(※2)によると、
犬が飼えない理由ではその理由が3位、
猫が飼えない理由ではその理由が1位にランクインしています。
そのため、ペットを飼う需要(特に猫)が高まりつつも、
集合住宅では禁止されていたりと供給があまりないということが理解できると思います。
つまりその需要を狙ってペット可の集合住宅にすれば、
空室対策にも有効に働くということが言えます。
ペット可の物件にするメリットって?
ここまで、ペットの普及率とペット可物件の需要についてお話ししていきました。
ペット可物件の需要は高いのに供給が少ない点が
空室対策に有効であることをご理解いただけたと思います。
ここからはより詳しく、ペット可の物件にすることのメリットについて
お話ししていきましょう。
競合物件との差別化が図れる
ペット可の物件にすることのメリットの一つ目は
競合物件との差別化が図れるということです。
先ほどの項目でも言った通り、
ペット可の物件は需要に対して供給が少ない傾向にあります。
これは、現在ペットを飼われている方の需要以外にも
これからペットを飼いたいという方の需要も含まれています。
そこでペット可の物件にすることで、周辺の競合物件との差別化を図ることができますし、
供給が足りてないほどですので入居率アップを狙えます。
定住してくださる可能性が高い
ペット可の物件にすることのメリットの二つ目は
定住してくださる可能性が高いという点です。
この理由として挙げられますのは、ペット可の物件自体少ないため
次のペット可物件を探すのが大変であるという事です。
そのため、よほど大きな事情がない限り、長期的に住み続けてくださることが多いのです。
これらのメリットを踏まえて言えることとしましては、
入居率も上がる上に定住してくださる事から安定した家賃収入が望めるという事です。
ペット可の物件にするなら防音対策は必須
ここまで、ペット可の物件にすることのメリットについてお話ししてきました。
メリットが大きいペット可の物件ですが、注意しなくてはいけないことが二つあります。
その一つがペットの足音や鳴き声から来る「騒音」です。
ペットの飼育を念頭に置いて建てられている物件ではない場合、
ペットを飼っていない方と飼っている方との間で
騒音トラブルになってしまうこともございます。
そのためにもここからはどのような防音対策を施せば良いのかという点について
まとめていきましょう。
床にはクッションフロアを使用する
ペット可物件にするための騒音対策として行えることの一つ目は、
クッションフロアに変更するということです。
クッションフロアとは、
2ミリから4ミリ程度の厚さがある塩化ビニール樹脂でできています。
クッションフロアにはクッション性がございますので、
ペットの足音を吸音してくれる効果があります。
また、水を弾く性質がありますのでペットが粗相をしてしまっても
床が痛まないという利点もございます、
そのためフローリングの上に重ねばりなどをすれば防音効果が期待できますし、
6畳ほどの広さで3万円から5万円ほどの費用で施工が完了します。
壁には防音パネルを使用する
ペット可物件にするための騒音対策として行えることの二つ目は、
防音パネルを使用するということです。
ペットを飼うとなると泣き声がお部屋の中で響いて
お隣のお部屋にも反響してしまうので壁にも防音対策をすることが必要です。
遮音パネルや吸音ウールに張り替える費用としては、
6帖サイズで15万円から20万円ほどになります。
インテリアを兼ねた防音パネルなどを使用すれば、
お部屋の殺風景なイメージが消えて入居者さんが決まりやすくなる傾向にあります。
窓には二重サッシや防音カーテンを使用する
ペット可物件にするための騒音対策として行えることの三つ目は、
二重サッシや防音カーテンを使用するということです。
大きな鳴き声などは窓からも漏れてしまうため、
窓にも防音対策をしっかりと施しましょう。
180センチ×170センチの大きさに防音ガラスや二重サッシの施工を施すと
10万円から15万円ほどの費用がかかります。
防音カーテンの場合は2万円から3万円ほどで取り付けが行えますので
簡単かつリーズナブルな方法だと言えます。
ペット可の物件にするなら傷対策も必須
ここまで、ペット可物件にする際の注意点の一つとして防音対策を挙げてきましたね。
ペット可物件にする際に注意しなくてはいけないことの二つ目は、傷対策です。
ペットが壁や床を引っ掻いてしまったり、動物の匂いが染み付いてしまうこともあります。
それでは修繕が必要になる頻度が増えたり、
原状回復をする際に費用が嵩んでしまうこともございますので、
簡単にできる傷対策についてまとめていきましょう。
ペット対応のワックスを使用する
ペット可の物件にする際の傷対策として有効な事の一つ目は、
ペット対応のワックスを使用するということです。
ペット対応のワックスは、床に塗ることで引っ掻き傷が付きにくくなる代物です。
仮にペットの尿などがかかってしまったとしても劣化しづらく、
滑り止めの効果もあります。
表面がラミネート加工されている壁紙を使用する
ペット可の物件にする際の傷対策として有効な事の二つ目は、
表面がラミネート加工されている壁紙を使用するという事です。
表面がラミネート加工されている壁紙は傷が汚れがつきにくいことが利点です。
また、消臭効果のある壁紙を貼ることも
ペットの匂いが染みついてしまわないようにするためにおすすめです。
まとめ
それじゃあ僕もその注意点に気をつけてペット可の物件を作るぞ〜!
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