「空き家投資」の今後の可能性と注意する点についてお話ししていくね!
空き家投資の今後の可能性
ここ数年で「空き家投資」の言葉を耳にしたことのある方は
多くいらっしゃるのではないでしょうか。
空き家投資とは、昨今社会問題化した空き家に投資することを言います。
ここからは、そんな空き家投資の今後の可能性について
国土交通省が令和4年10月に発表した
空き家政策の現状と課題及び検討の方向性を元にお話ししていきましょう。
空き家の種類について
空き家投資の可能性を探る前に、
空き家という言葉が指す三つの意味についてお話ししましょう。
空き家と一口に言っても以下の三種類に分ける事ができます。
二次的住宅:別荘などの時たまに宿泊する方がいる家
賃貸用又は売却用の住宅:賃貸や売却の為に空き家になっている家(新築・中古問わず)
その他空き家:その他に人が住んでいない家(長期間不在や取り壊す予定の家など)
空き家の推移について
国土交通省が令和4年10月に発表した
空き家政策の現状と課題及び検討の方向性によると空き家の推移は以下の通りです。
○住宅・土地統計調査(総務省)によれば、空き家の総数は、この20年で約1.5倍(576 万戸→849万戸)に増加。
○ 二次的利用、賃貸用又は売却用の住宅を除いた長期にわたって不在の住宅などの「その 他空き家」(349万戸)がこの20年で約1.9倍に増加。
出典:空き家政策の現状と課題及び 検討の方向性(国土交通省)
このデータからは少子高齢化が進みつつも核家族化が当たり前になってしまった昨今、
これから数十年後により多くの空き家が生まれる事が予想できますので
政府はこれから空き家問題の改善に着手する事も予測できます。
空き家問題に対する特別措置法の検討も
国土交通省が令和4年10月に発表した
空家等対策の推進に関する特別措置法は以下の通りです。
出典:空き家政策の現状と課題及び 検討の方向性(国土交通省)
ここで考えられている特別措置法は、倒壊の恐れがある物件や
衛生上周囲に害を及ぼす可能性のある空き家などを対象としたものです。
ここでは、まず危険性のある空き家を保全する事が考えられていますが、
後々の目標として掲げられているのは空き家を活用する事です。
それを考えると、これからの政策には
投資家さんなど空き家を活用する方への支援が含まれる可能性が伺えるでしょう。
空き家物件投資の可能性について
空き家物件投資の可能性についての現状の結論としては、
これから参入する価値があるとはまだ言い切れません。
令和4年の10月の時点で危険性のある空き家の保全が考えられていることを鑑みれば、
物件の見方が分からず外れクジを引いてしまう可能性があるでしょう。
特に不動産投資の初心者さんであれば尚更です。
現に「見た目は大丈夫そうだったのに床板を剥がしたら根太が腐っていた」などの理由で
空き家投資が失敗に終わってしまった方々は多くいらっしゃいます。
しかし、空き家活用に従事する方への支援が期待できる事からも
今後の政策の動きを見ながら参入する事はおすすめできます。
空き家投資を行う際に注意するべきポイント
ここまで、空き家投資の今後の可能性について見てきましたね。
特に不動産初心者は参入するのが不利になる可能性があるとしながらも
今後の流れ的には可能性があると結論づけました。
実際にこれから空き家投資に参入しようと考えていらっしゃる方の為に
空き家投資を行う際に注意するべきポイントについてお話ししていきましょう。
杜撰なDIYの危険性
空き家投資を行う際に注意するべきポイントの一つ目は、杜撰なDIYの危険性です。
空き家投資のメリットとしてあげられるのは、物件の安さですので
より利回りを上げる為にDIYでリフォームを行うのが一般的です。
簡単なリフォームであれば、DIY初心者でもそれなりに行う事ができます。
しかしながら、空き家となっている住宅は築年数がかなり経っているものが多い為
必要最低限のリフォームでも重労働になってしまいます。
するとリフォームが杜撰に終わってしまい、
入居者さんが安全に暮らしていける住居作りが難しくなってしまう可能性があります。
DIYにそれほど慣れていないのであれば、
難しく時間が掛かってしまう部分は業者さんに任せる事が
最終的に安上がりになることもございますので計画的に行いましょう。
リフォーム費用が予想以上にかかってしまう可能性がある
空き家投資を行う際に注意するべきポイントの二つ目は、
リフォーム費用が予想以上にかかってしまう可能性があることです。
先ほど、空き家投資では利回りを上げる為にDIYでリフォームを行うのが
一般的だとお話ししましたね。
その理由としてはDIYでリフォームを行えば、仲介手数料や人件費がかからない為
業者さんにリフォームを頼むよりも安上がりに済むからです。
マンションの一室をDIYでリフォームするならば一人でも充分かもしれません。
しかしながら、例えば戸建てを丸々DIYでリフォームするとなると、
時間も労力もかかってしまいます。
その為、リフォームに時間がかかり過ぎてしまって
繁忙期に入居者さんを募集できない可能性が出てしまいますし、
最悪何年も人が入らない状態が続いてしまいます。
また、空き家を購入してDIYを始めたのは良いものの
何十年もDIYが終わらず、そのまま損切りをせざるを得ない方もいらっしゃいます。
対処法としては上記と同じく、DIYは自分で行える範囲に留めて
時間がかかってしまう部分や難しい部分を業者さんに任せる様にしましょう。
また、倒壊の恐れや衛生上の害が無く、生活面での安全性が確保できるのであれば
ひとまずリフォームは最低限に留める事をおすすめいたします。
高額で貸し出すのは難しい
空き家投資を行う際に注意するべきポイントの三つ目は、
高額で貸し出すのは難しいという点です。
空き家となると、築年数がかなり経っているものが多く
リフォームを行ったとしてもやはり新築ブランドには敵わない点があります。
また、戸建てであればファミリー世帯に需要がある事から、
一度入居したら長期的に住まわれる傾向にあります。
すると、病院や銀行、学校やスーパーなど周辺の環境や立地にこだわる方も多い為
生活に少々不便な立地であれば高額で貸し出す事は余計難しいでしょう。
その為、貸し出す際には
周囲の家賃相場よりも低く設定しなくては客づけが難しい傾向にあります。
空き家投資をする際の家賃は立地にもよりますが、
都市圏でない限り3万円から4万円程度が妥当だと言えるでしょう。
複数所有は管理が大変
空き家投資を行うとなると、副収入の拡大のために
複数所有するケースも非常に多いと言えます。
しかしながら、県を跨いでエリアが離れる事が予見されますので
DIYでリフォームを行うのであれば同時進行で管理することは難しいでしょう。
副収入として空き家投資を行うのであれば、
時間や労力がかかりすぎてしまう為本業に支障が出てしまう可能性があります。
対処法としましては、複数所有を進めていき手が足りなくなってしまうのであれば
管理会社さんに管理業務をお願いする事がおすすめです。
まとめ
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