空室対策

空室対策に有効!インテリアを意識したモデルルームの作り方とは

空室対策に有効!インテリアを意識したモデルルームの作り方とは

少子化や賃貸住宅の増加が目立つ現代、不動産会社や管理会社に賃貸管理を任せるだけでは、賃貸アパートやマンションの空室を埋めることが難しくなってきています。

「安定した収入を得られる賃貸経営」を目指すためには、空室対策を行うことが最も重要です。しかし、どんな対策を行ってもなかなか空室が埋まらない原因は、お部屋の魅力の少なさにあるかもしれません。

よくある空室対策として、リフォームや家賃設定の見直しが挙げられますが、空室となっているお部屋のインテリアに工夫を施すだけで、入居率をアップさせることが可能であることはご存知でしたか?

今回は、空室対策に有効なインテリアを意識したモデルルームの作り方を紹介します。

空室の原因は「部屋の魅力の少なさ」にある?

空室が多い賃貸物件の多くは、入居者にとって魅力的な部屋ではないことが大きな原因です。

しかし、空室を埋めるために家賃設定の見直しなどに重視してしまい、「部屋の魅力」を気にかけていないオーナー様もいるのではないでしょうか?

入居者にとって部屋は生活の拠点となる重要な場所です。管理者と入居者のこだわりや目的が大きく離れてしまうと、どんなにいい物件でも、空室を埋めることは難しいでしょう。

空室を埋めるためには、入居者にとって居心地のいい空間を作り出すことが最重要課題です。そして、入居者に「いい物件だな」と思ってもらうためには、内覧者が増えるモデルルームを作る必要があります。

ここからは、モデルルームの作り方について詳しく解説します。

モデルルームとして公開するための3ステップ

良い物件に魅せるためには、その部屋の持ち味を活かした空間作りが大切です。

ただ闇雲に小物や家具を配置してしまうと、内覧者の心に響くどころか、部屋のイメージが崩れてしまい、かえってマイナスな印象を与えてしまいかねません。

まずは大家であるあなたが、「どのような人に借りてほしいのか」、そして「どのような部屋を演出したいのか」と、しっかり計画を立てていくことが大切です。

また、内覧者に良いイメージを与えるモデルルームを作る際は、以下3つのステップで進めていきましょう。

  • ターゲットを決める
  • カラーコーディネートを意識
  • イメージに合う家具の配置

ここからは、それぞれのステップをより詳しくご紹介します。

入居者のターゲットを決める

まずは「どんな人に借りてほしいか」という入居者のターゲットを決めていきましょう。ターゲットを決めるコツは、所有している物件に住みたいと思ってくれる入居者を、できるだけ細かくイメージすることです。

入居者のターゲットをイメージする際は、所有している物件の間取りや立地、さらに設備から、まずは入居者の家族構成を考えてみましょう。

例えば、メゾネット物件であれば子供の足音や泣き声などの騒音を気にするファミリー層に人気で、駅チカの1K物件であればビジネスマンや学生に人気です。

さらに、オートロックマンションなど防犯性の高い物件であれば、女性に高いニーズがあります。

このように、どのような人がどのような物件を必要とするのかしっかり確認し、ターゲットを細かくイメージしましょう。

カラーコーディネートを意識する

入居者のターゲットを決めたら、次にカラーコーディネートを意識していきます。入居者のターゲットに適したアクセントカラーを決め、部屋のイメージを統一し、デザイン性を高めましょう。

例えば、小さい子どもがいるファミリー層がターゲットなら「イエロー」がおすすめです。

イエローは食欲増進効果や思考を活性化させる効果があるため、子育てに適したカラーと言えます。

このように、色が人の心に与える印象は意外に大きく、イメージを定着させる大切な要素です。また、全面クロスを張り替えなくても、一面だけアクセントクロスを入れるだけで、入居者に良いイメージを与えることができます。

イメージに合う家具を調達する

イメージしたターゲットに合うカラーコーディネートが決まれば、実際に家具を調達しましょう。高価で性能の良い家電製品ではなく、必要最低限のインテリアだけでも部屋の印象をアピールすることができます。

モデルルームにおすすめの家具は、以下2つです。

  • カーテン

カーテンは生活感を演出するために必須と言えます。

また、外からベランダが見えるタイプの物件であれば、カーテンがない事により「あの部屋は空室が続いているな」という印象を与えてしまいます。

カーテンの設置は、 空室続きというマイナスなイメージを払拭させるための手段としても行われています。そして棚は、ホームセンターやインテリアショップなどで販売されている小さな棚でも問題ありません。

ドライバー1本で簡単に設置できるラックでも、内覧者に生活感を十分にアピールすることができます。

また、写真立てや観葉植物をさりげなく置いてみると、さらにおしゃれなイメージを与えられるでしょう。

モデルルームの内覧数アップに繋がる写真の撮影方法

ここまで、部屋の魅力が増すモデルルームの作り方を紹介してきましたが、部屋のイメージを変更しただけでは、入居希望者にアピールすることができません。

実際に家具を調達し、生活感のある部屋を演出した後は、物件の写真を撮りなおしましょう。

入居希望者は、ホームページやチラシに掲載されてある写真を見て内覧を決めるため、部屋のイメージを変更したら、併せて掲載写真も変更しておくことが大切です。

また、写真を撮る際は部屋全体を写せるよう部屋の隅に立ち、なるべく高めのアングルから写真を撮りましょう。また、暗い写真はマイナスなイメージを与えてしまうため、昼間など明るい時間帯を選ぶことがコツです。

家具・家電

家具を配置した写真を撮ることで、入居希望者に空間の広さをイメージさせることができます。家具を配置するときは、食器やテーブルクロスのような小物も置き、生活感を出しましょう。

家具を写す際は、高い目線のアングルだと家具の大きさや全体像がつかみにくく、アンバランスなイメージを持たせてしまうため、椅子の足も入るよう中腰になり、なるべく近くから写真を撮りましょう。

間取り

間取りのイメージをしっかり掴んでもらうためにも、リビングだけでなく玄関やトイレ、さらにバスルームなど、すべての部屋の写真を撮影しましょう。靴箱やクローゼット内も写すことで、生活感をイメージしやすくなります。

全部屋に共通して言える撮影のコツは、高さや奥行きを映すため、天井部分まで見えるように中腰で写真を撮ることです。キッチンを撮影するときは、付け置きの棚も確認できるように、少し離れた位置から写真を撮りましょう。

照明

室内の写真を撮る際は、窓から入る自然な光と照明を上手に活用しましょう。

また、明るい時間帯に撮影する際も、すべての部屋の電気をしっかりつけ、明るい写真を撮ることが重要です。

しかし、強すぎる光は影を濃くしてしまい、かえって邪魔となってしまいます。そのため、光が入り過ぎない角度や照明を選択しましょう。
全ての照明を点けずに、間接照明のみにすると柔らかいイメージの写真が撮れます。

内覧から入居に繋げるための「工夫」

魅力的な部屋作りや写真撮影の方法をマスターした後は、内覧から入居につなげるため、そして内覧者の気持ちを掴むためには、あと一歩「成約したくなるような工夫」を加えることが大切です。

内覧希望者が部屋を訪問したとき、「この部屋に住みたい!」と思ってもらえるためには、次にご紹介する3つの工夫を施しましょう。

POPの設置

POPの設置は、空室対策のひとつとして有効的な手段です。手書きのPOPを室内に貼り、内覧者にちょっとした心遣いが伝わるように、物件をアピールしましょう。

POPに書く内容は、部屋に設置されてある設備の使い方や家電の説明がおすすめです。

例えば、浴室乾燥機がついているバスルームには「雨の日でも洗濯物を乾かすことができます!」など、内覧者が便利な生活をイメージできるようなコメントを残してあげましょう。

ただし、POPが多すぎると内覧者に負担を与え、かえってマイナスな印象を与えてしまうため、設置は3カ所程度に留めておく方が無難です。

家具・家電のプレゼント

他の物件との差別化を図るために、家具や家電をプレゼントするのもひとつの手段です。照明器具やガスコンロなど、「入居者がこれから揃えなければならないもの」に焦点をあて、家具家電を選んでみましょう。

ここで注意したいことは、入居者の負担にならない製品を見繕うことです。

家具家電付き物件は、単身者や学生が暮らすワンルームや1Kタイプの物件におすすめですが、ファミリー層が暮らす1LDK~2LDKタイプの物件では、使い勝手を重視して家電を選ぶ方が多いため、家電のプレゼントは入居者にとって負担となる可能性もあります。

またwifi設備を整えたり、USBコンセントを作ったりするなど、インターネット環境を整備するなど入居者に嬉しい設備を導入することも、成約率を高めるポイントです。

まとめ

良いモデルルームは、入居者の年齢層や家族構成など、ターゲット層を定めていくとことから始まります。ターゲティングをしっかり行わなければ、物件の魅力をアピールしきれず、空室が続く原因になりかねません。

また、「どのようにインテリアコーディネートすればいいのかわからない」というオーナー向けに、コーディネートの提案やインテリア商品をレンタルできるホームステージングサービスもあります。

こういったサービスを利用してみることも、空室対策のひとつの手段と言えます。

まずは、管理している物件の過去の入居歴や近隣物件の入居者募集情報などをチェックし、今後どのように管理物件をアピールすべきかを、ターゲットと共にしっかり定めていきましょう。

ABOUT ME
フドシル専属監修者 東
賃貸不動産経営管理士。 2017年、不動産管理事業の立ち上げから1200戸を新規受託。 リーシング、入居者対応、トラブル対応、リフォーム、保険対応、キャッシュフロー見直しなどあらゆる業務をこなす。 自身も不動産オーナーとして日々奮闘中。 株式会社TonTon執行役員。
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