空室対策

空室対策だけじゃない!エアコンの設置が与える賃貸経営の3つの効果

空室対策だけじゃない!エアコンの設置が与える賃貸経営の3つの効果

今やエアコンは、どの賃貸物件でも当然のように設置されています。

しかし、「エアコンの有無で入居者が決まることはあり得ない!」と、
少しでもコストを削減するべく、
エアコンを設置していないという大家さんも居るのではないでしょうか?

そんな大家さんに質問です。

あなたの所有物件は、満室状態を維持できていますか?

エアコンを設置していないままだと、一度退去者が出ると、
数ヶ月以上空室が続いてしまうかもしれません。

それほど、エアコン設備は非常に重要です。

今回は、そんな空室対策の1つである「エアコン設置」に注目します。

まずは、エアコンの設置が生み出す3つの効果について詳しく見てみましょう。

エアコン設置の有無で異なる賃貸物件の入居率

とある不動産会社が調査した「賃貸住宅の必須設備」アンケートによると、
男女あわせて約8割の方が「エアコン設備」と答えていたことが分かりました。

さらに、多くの方が「エアコン設備が付いていて当たり前」だと思っているらしく、
エアコン設備が無ければその部屋は借りない」という方は全体の約6割に及ぶそうです。

このアンケート結果をもとに考えると、同じ条件で同じ間取りの物件があった場合、
たとえエアコン設備のない物件の方が家賃が安かったとしても、
半数以上の方がエアコン設備のあるお部屋を選ぶことがわかります。

このように、エアコン設備の有無は入居率に大きく影響を与えることを覚えておきましょう。

エアコンの設置で考えられる3つの効果

エアコンの設置には、以下3つのメリットがあります。

  • 入居率の増加
  • 賃料の値上げ集客力
  • PR力の向上

重要な点は、空室対策だけでなく収益アップの要素も含まれているということです。

なぜエアコンの設置で収益がアップするのでしょうか。

ここからは、一つひとつのメリットについて詳しくご紹介します。

入居率の増加

前述したように、今や賃貸物件には当然のようにエアコンが設置されている上、
エアコンは入居者からは「設置されていて当然の設備」という印象を持たれています。

また、賃貸物件を決めるときは、
必ずその物件を内見してから契約を結ぶかどうかを決定します。

その際、物件にエアコン設備が無ければ、
入居者が自らエアコンを購入して設置しなければなりません。

エアコンの購入や設置には安くても数万円程度の金額がかかる上、
仮に自分の家のエアコンを持ってきたとしても、
交換費用として2~3万円程度の金額が発生します。

物件にもともとエアコンが設置されていることで、
賃借人はその費用を考えずに済むため、部屋の検討度合いが上がります。

そのため、必然的に入居率の増加も期待できるのです。

賃料の値上げ

また、エアコンの設置で賃料を値上げすることも可能です。

そもそも物件の賃料には相場金額があり、その相場金額以上に設定するのであれば、
競合物件よりも優位性がなければなりません。

たとえば、築年数や間取りなどがほかの物件よりも良ければ、
相場以上の賃料でも賃付けできる可能性はあります。

しかし、築年数は変えることができない上、
間取りを変更するためには「リフォーム」という時間とお金がかかる手段を使わなければなりません。

一方、エアコンは大がかりな工事も必要ない上、競合物件にエアコン設備のないお部屋があれば、それだけで差別化できます。

この差別化が物件独自の優位性を生み、賃料アップにつながるというわけです。

集客力・PR力の向上

賃貸物件に集客するときには、多くの方がネットやチラシなどで広告を出すでしょう。

例えば、物件を探している方が賃貸情報サイトで物件を検索する際は、
エリアや広さ、さらに築年数や駅からの距離など複数の条件を決めて物件を絞ります。

その条件の中に「エアコン付き」という条件が設けられていることが多いです。

つまり、エアコンが付いていない物件は、
賃貸希望者が「エアコン付き」という条件にチェックを入れた時点で、
検索結果にヒットされることはありません。

一方で、エアコンが付いている物件であれば、必ず検索結果にヒットされます

そのためエアコン付きの物件は、集客力やPR力の向上につながるのです。

【物件別】入居に繋がるおすすめのエアコン設備

一般的に、賃貸物件のターゲットは以下2つに大別されます。

  • ファミリー向け物件
  • 一人暮らしや単身者向け物件

エアコンを設置する際には、この2つのターゲット層が求めていることが違う点には注意しましょう。

ここからは、それぞれの物件のターゲットで異なるエアコン設備について詳しくご紹介します。

ファミリー向け物件

ファミリー向け物件の場合、
エアコンの設置により賃料を格段にアップさせることが可能となっています。

その理由は「面積」にあります。

2LDKや3LDKなど広い間取りが魅力的なファミリー向け物件は、
1部屋の面積も広くなっているため、
設置するエアコンは機能性が高いものが必須となります。

機能性が高いエアコンは当然高価なものであるため、リビングや主寝室、
さらに子供部屋にそれぞれ機能性の高いエアコンを設置した場合、
月5,000円~1万円程度の賃料アップが可能となるでしょう。

初期コストはかかるものの、短期間で初期投資額を回収することが可能です。

さらに、
機能性の高い新品のエアコンが2年という短期間で壊れてしまうことは考えられないため、
次の入居者からもエアコン設置による賃料を回収することができます。

よって、ファミリー向け物件でエアコン設備を導入する際は、
空室対策のための効果的な設備投資と考え、機能性の高いエアコンを購入することがおすすめです。

一人暮らし・単身者向け物件

一人暮らし・単身者向け物件は、
エアコンの設置そのものを売りにして賃料を格段にアップさせることは難しいと言われています。

また、一人暮らし・単身者向け物件の場合、
「とりあえずエアコンを設置していれば良い」と、
5万円以下の安いエアコンを購入する大家さんも多いです。

しかし、エアコンの設置により賃料をアップさせたいのであれば、
お掃除機能が付いているエアコンや、
お肌に優しいエアコンなど少し機能性の上がったエアコンを設置することにより、
1,000円~2,000円程度賃料をアップさせることは可能です。

例えば、7万円のエアコンを導入し、賃料を2,000円上げたとします。

借主は3年半で退去しましたが、
エアコンの設置により値上げした賃料のみで収益を計算したところ、
なんと84,000円も回収できているということとなります。

最近では一人暮らしや単身者向け物件であっても「当然」と言われているエアコン設備だからこそ、
機能性の高いエアコンを導入するなど、
競合物件に負けない付加価値を付けることが大切です。

空室対策と収益増加を同時に行えるエアコン設置は必須

ここまでで、エアコンの設置は単に空室対策だけでなく、
賃料アップや集客アップにもつながり、
結果的に収益増加につながることがわかりました。

デメリットよりもメリットが多い空室対策であるため、いち早く取り入れたいところです。

しかし、エアコン設備を取り入れる際は以下3つのポイントに注意しておきましょう。

  • メンテナンス費用
  • エアコン種類の選別
  • 「賃料アップ」にこだわらない

エアコンなしの物件であれば、賃借人が自分でエアコンを設置するため、
撤去費用や故障時の修理費も入居者負担です。

しかしエアコン付きの物件は、エアコンの設置や故障時の修理費、
さらに撤去費用などはすべてオーナーが責任を持って支払わなければなりません。

そのため、入居者から「エアコンが故障した」という連絡が入った際は、
すぐに対応できるよう資金には常に余裕を持っておきましょう

また、加湿や除湿機能が備わっているエアコンを設置したいと思っても、
エアコンと室外機をつなぐ「冷媒管」がコンクリートに埋まっている場合は、
設置できないことがあります。

エアコンの種類を選ぶときは、物件の周辺状況をきちんと確認してから購入しましょう。

そして、エアコンの設置により賃料をアップさせられることは大家さんにとって非常に魅力的なことですが、
賃料アップにこだわりすぎて、全く入居希望者が現れなかったというケースも実際にあります。

賃貸経営で最も大切なのは「空室を出さないこと」であるため、
入居者が負担に思ってしまう賃料の上げ方をすることは避けましょう

常に入居者目線で経営できる大家さんこそ、
長く安定した経営ができる「プロ大家」だと言えます

まとめ

このように、エアコンには空室対策だけでなく、収益の増加や物件の価値を高める効果もあるため、「大きなコストをかけてまで、空室対策を行う余裕がない!」という方は、一度エアコンの設備を検討してみてはいかがでしょうか?

また、エアコンの機能性を全く気にしないという入居者もいれば、深くこだわる入居者もいます。さらにエアコンの機能は、物件タイプの違いにより入居者ニーズも異なります。

空室対策や収益増加の効果を知り、いざエアコン設備の導入を検討した際、まずは入居者のターゲットを定めるなど根本的な部分からしっかり見直し、お部屋やターゲットに適したエアコンを選びましょう。

ABOUT ME
フドシル専属監修者 東
賃貸不動産経営管理士。 2017年、不動産管理事業の立ち上げから1200戸を新規受託。 リーシング、入居者対応、トラブル対応、リフォーム、保険対応、キャッシュフロー見直しなどあらゆる業務をこなす。 自身も不動産オーナーとして日々奮闘中。 株式会社TonTon執行役員。
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