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なぜ宅配ボックスの導入が空室対策として有効なのか|種類別特徴から導入ポイントまで

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なぜ宅配ボックスの導入が空室対策として有効なのか|種類別特徴から導入ポイントまで

近年、ネット通販を利用する方が増えたことにより、宅配ボックスの需要はさらに高まっています。戸建てでも集合住宅でも「宅配ボックスの設備があって当然だ」と言われる日は、そう遠くないでしょう。

このような風潮から、賃貸物件の空室対策として、宅配ボックスの導入が注目されています。
この記事では、宅配ボックスの導入を検討する際に抑えておくべき情報をまとめてご紹介します。所有している賃貸物件の空室に悩んでいる方は、導入を検討してみてはいかがでしょうか?

1. 入居者の人気設備ランキングで分かる宅配ボックスの需要

ここでは賃貸経営、賃貸管理などの専門紙『全国賃貸住宅新聞社』が全国の不動産会社に向けて行ったアンケート結果をもとに、宅配ボックスの入居者ニーズについて見ていきましょう。

1-1. 宅配ボックスの需要は今後さらに高まる見込み

2016年・2017年に実施されたアンケート調査「この設備があれば周辺相場より高くても入居が決まるランキング」の結果は、以下の通りです。

単身者向け物件 ファミリー向け物件
年度 2016年 2017年 2016年 2017年
1位 インターネット無料 インターネット無料 インターネット無料 インターネット無料
2位 エントランスのオートロック エントランスのオートロック 追い焚き機能 エントランスのオートロック
3位 浴室換気乾燥機 宅配ボックス(↗) エントランスのオートロック 追い焚き機能
4位 ウォークインクローゼット ホームセキュリティ ホームセキュリティ 宅配ボックス(↗)
5位 ホームセキュリティ ・浴室換気乾燥機
・ウォークインクローゼット
(同率5位)
システムキッチン システムキッチン
6位 独立洗面台 浴室換気乾燥機 ホームセキュリティ
7位 追い焚き機能 ・独立洗面化粧台
・TVモニター付きインターホン
(同率7位)
ウォークインクローゼット 浴室換気乾燥機
8位 宅配ボックス 太陽光パネル(入居者個別売電) ガレージ
9位 防犯カメラ システムキッチン
防犯カメラ(同率9位)
床暖房 ウォークインクローゼット
10位 24時間利用可能ごみ置き場 防犯カメラ エコキュート(電気)

(データ参照元:全国賃貸住宅新聞)

上のランキングを見て分かるように、宅配ボックスの入居者ニーズは一年で大きく高まっており、単身者向け物件では8位から3位へ、ファミリー向け物件ではランク外から一気に4位へと急上昇しています。

宅配ボックスの需要が増加した要因として、インターネット通販の利用者や共働き家庭の増加が考えられます。
また、一人暮らしの女性は、玄関先で荷物を受け取ることが不安なことから、宅配ボックスを使いたいというニーズもあります。

このように、ライフスタイルの変化や女性の社会進出の観点から、今後もさらに宅配ボックスの需要は高まることが予想されます。

2. 賃貸アパート・マンションに宅配ボックスを導入するメリット

「この設備があれば周辺相場より高くても入居が決まるランキング」が示すように、宅配ボックスを設置することにより、さらに賃料を上げることができることが分かりました。

賃料を上げることができるということは、周辺物件よりも魅力的であることの裏付けです。
つまり、宅配ボックスが設置されている物件は、空室対策にも有効なのです。

2-1. 比較的リーズナブルに物件の資産価値を上げることができる

宅配ボックスを設置する大きな魅力のひとつは、比較的リーズナブルな設備投資で賃貸物件の資産価値を上げることができる点です。

入居希望者からの人気の高い宅配ボックスですが、設置にかかる費用は、ボックスの数や機種によって異なりますが、改修工事などの大掛かりでコストがかかるアパートやマンションの他の設備投資を考えると、とても安価だと言えるでしょう。

大きな設備投資をするよりも効率的に資産価値を上げられる宅配ボックスは、「多額のコストをかけずに効果的な空室対策を行いたい」という賃貸オーナーにおすすめです。

2-2. 空室対策に重要なのは「競合物件との差別化」

アパート経営や賃貸マンション経営で入居率を高めるためには、周辺の競合物件との差別化が重要です。
宅配ボックスは設置コストが安価な設備であるにもかかわらず、普及率が未だに低いため、競合物件との差別化を図ることが可能です。

新築物件はもちろん築年数の古い賃貸物件であれば、競合物件との差別化を図るためにも、宅配ボックスを導入することをおすすめします。

3. 宅配ボックスの種類とそれぞれの機能性・費用目安について

宅配ボックスには、「機械式宅配ボックス」「コンピュータ式宅配ボックス」の2種類があります。

それぞれの特徴や機能性、費用に関する評価の比較は、下記の通りです。

機械式宅配ボックス コンピュータ式宅配ボックス
特徴
(開錠方法)
電気を使わず、ダイヤル錠やプッシュボタンで開錠する コンピュータで機能が制御されているタッチパネルやテンキーでの暗証番号入力、非接触式ICカードなどで開錠する
導入コスト ×
メンテナンスコスト ×
トラブル対策 ×
セキュリティ ×
設置場所

ここからは、機械式宅配ボックスとコンピュータ式宅配ボックスの機能性や費用について、さらに詳しく解説していきます。

3-1. 機械式宅配ボックス

メリット デメリット
●初期コストや維持費がかかりにくい
●設置場所の自由度が高い
●荷物に気付きにくい
●誤設定や盗難のリスクがある

機械式宅配ボックスはダイヤル式とも呼ばれます。

ボックス自体の価格が安く、導入コストが比較的安価である点が最大のメリットです。
電源が不要で設置場所の自由度も高いため、屋内スペースに余裕のないアパート物件や小規模マンションでも、設置スペースに困ることは少ないでしょう。

機械式宅配ボックスを使用する際は、配送業者がボックスに荷物を入れて暗証番号を設定し、暗証番号を書いた紙を配達先のポストに入れることで、住人が荷物を取り出せるようになっています。

暗証番号の設定間違いや、ポストへの入れ間違いなどのリスクはありますが、荷物を取り出す方法が単純であるため使いやすいという入居者側の大きなメリットもあります。
設置時の初期費用の目安は、ボックス4個で20万円~程度です。電気を使わないため、ランニングコストの負担はありません。

3-2. コンピュータ式宅配ボックス

メリット デメリット
●荷物を置きっぱなしにしてしまう心配がない
●セキュリティ面で安心できる
●初期費用や維持費が比較的高い傾向にある
●設置場所の自由度が低い

コンピューター式宅配ボックスは、オンラインタイプ(ネットワーク管理タイプ)とも呼ばれます。
住民が各戸で専用の暗証番号やカードキーなどを使って開錠できるため、配送業者が暗証番号を設定する必要もなく、セキュリティが非常に高いことが最大のメリットです。

さらにネット接続することで、受取人である住人に着荷メールを配信する機能を持つ製品が多く、荷物を放置されるケースが少ないため、荷物の滞留時間を短縮することが可能です。
つまり、ボックスの設置数が少なくても、ボックスが埋まってしまうという問題が起こりにくいという点は大きな魅力でしょう。

設置時の初期費用の目安は、ボックス4個で50万円~程度です。ただ、電気代がかかるため、ランニングコストは機械式よりも高くなります。

初期費用やランニングコストが高いことは大きなデメリットですが、特に女性やファミリー層など特定の入居者にとっては、宅配ボックスのセキュリティ面が重要なポイントとなることを覚えておきましょう。

4. 宅配ボックスを導入する前に確認しておきたい2つのポイント

実際に宅配ボックスの導入を検討する場合には、以下2つのポイントを確認しておかなければなりません。

  • ボックスサイズとボックス数の目安
  • 宅配ボックスを設置するスペースの有無

このポイントを事前に確認せず宅配ボックスを導入すると、失敗する可能性が格段に上がってしまいます。
ここからは、それぞれの確認ポイントについて詳しく解説します。

4-1. ボックスサイズ・ボックス数の目安を考える

アパートやマンションに宅配ボックスを設置する際は、物件全体の戸数に応じて必要なボックス数の目安を考えておきましょう。

ここにひとつの目安として、世帯数に対するボックス数の目安をご提案します。

●機械式:世帯数の45~50%
●コンピュータ式:世帯数の30~35%
25戸 機械式:12個
コンピュータ式:8個
70戸 機械式:33個
コンピュータ式:23個

また、宅配ボックスはさまざまな大きさの荷物に対応するため、異なるサイズのボックスを組み合わせて設置することが一般的です。
ボックスサイズの組み合わせ方の目安は、以下の通りです。

  • 小サイズ(80サイズ、ゆうパック大が入る大きさ):全ボックスの70%
  • 中サイズ(100サイズ、ゆうパック特大が入る大きさ):全ボックスの20%
  • 大サイズ(ゴルフバッグが入る大きさ):全ボックスの10%

4-2. 宅配ボックスを設置できるスペースがあるかを確認する

宅配ボックスの大きさは製品によって異なりますが、一般的に小サイズのボックス5個分を設置する場合、幅50cm×奥行60cm×高さ180cm程度のスペースが必要となります。
また、取り出しや移動する動線を確保するためにも、宅配ボックスの前側に幅1.2m以上のスペースを確保する必要があります。

集合ポストの下部に設置できるコンパクトなタイプの機械式宅配ボックスであれば、1列で幅36cm×奥行き30cm×高さ150cm程のスペースに設置することが可能です。

前述したように、異なるボックスサイズを設置することが望ましいですが、スペースが限られている場合は、小・中サイズの組み合わせや、小サイズのみの設置も検討すると良いでしょう。

このように、宅配ボックスの導入を検討する際は、事前に設置できるボックス数や設置場所を確認し、その上でどのタイプの宅配ボックスにするのかを選びましょう。

まとめ

2017年以降、宅配ボックスの需要は急上昇しており、今後もこの傾向は続くと考えられます。
まだ宅配ボックスを設置していないマンション・アパートも多いため、競合物件より先に設置し、差別化を図ることで、空室対策としても有効だといえます。

導入コストやランニングコストは、機械式とコンピュータ式で異なります。
機能面はもちろん、予算や設置スペースも考慮した上で、宅配ボックスの種類やサイズ・個数を決め、空室対策として導入を検討してはいかがでしょうか。

監修者

株式会社TonTon 不動産管理課 マネージャー。

2017年、不動産管理事業の立ち上げから1年半で650戸を新規受託。
リーシング、入居者対応、トラブル対応、リフォーム、保険対応、キャッシュフロー見直しなどあらゆる業務をこなす。
自身も不動産オーナーとして日々奮闘中。

2018年、賃貸不動産経営管理士試験合格。

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