アパート・マンション経営で失敗した人の例からわかる5つの落とし穴

アパート・マンション経営で失敗した人の例からわかる5つの落とし穴

投資法の中では、比較的リスクが低いと言われる賃貸経営ですが、始めれば誰もが成功するということではありません。

中には思うように収益が上げられず、借金ばかりが残ってしまった、という人もいます。賃貸経営に潜む落とし穴とは、どのようなものなのでしょうか。

誤った考え方を変えていくことで、賃貸経営の失敗は必ず回避できます。

ここでは失敗してしまう例を見ながら、失敗回避へのヒントを探っていきましょう。

賃貸経営成功の秘訣は立地にあり

賃貸経営向きの不動産を取得すればそれだけで収入があると満足し、何もしないのでは失敗への道を一直線に進んでいるようなものです。賃貸物件を公開したからといって、常に入居者が現れるとは限りません。

空室が出ればその分の収入はゼロとなり、維持費や返済だけがかさんでいきます。

空室補償を利用するなどして空室が出ても赤字にならないような対策を考えるか、損益分岐のシミュレーションによる予測が必要です。

メンテナンスをこまめに行って退去者防止に努めるといった、顧客満足度の観点も忘れてはなりません。年度末など、サイクルによる入居者の入れ替わりは避けられないものです。

すぐに次の借主が見つかるように、入居者探しに強い仲介業者との関係を強化しておくのも、長く空室をつくらないための有効策です。

賃貸経営は持っただけで利益が生まれるような、甘い世界ではありません。オーナーとして怠慢に陥らず、常に入居率を維持できる工夫をしていく姿勢が大切です。

表面利回りばかり注目している

いかにして割安の不動産物件を手に入れるか、ということにのみ注目していると、後から思わぬ誤算が生じることがあります。

「利回りが良い」というのは、取得費用に対して高い収益が得られることを指し、表面利回りは次の計算式を使って算出されます。

  • 表面利回り=年間収入÷物件価格×100

投資用物件を探すときには大切な指標となりますが、購入時の利回りにばかりとらわれてしまい、現実が見えなくなる場合もあります。

例えば「お得」に割安物件が購入できて一見利回りが良さそうに思えても、老朽化のため大規模修繕が必要となり、物件価格よりも経費がかかってしまうということも考えられます。

格安の物件でも古くて住みにくく、入居者が決まらなければ見込んだ収入が入りません。

いずれの場合も最終的には利回りが低くなり、賃貸経営としては失敗です。

表面上の数値よりも、重要なのは入居者が入る物件であることを忘れないようにしましょう。

土地勘がない地域の物件を購入した

土地勘がない地域の物件を購入した土地勘がない地域の物件を購入した

とりあえず人気がありそうなエリアだから、ということで良く知識がないまま不動産物件を購入し、失敗に至るケースもあります。

今は全国どこにいても、好きな場所に投資物件を購入できる時代です。しかし、土地勘のない場所では、周辺環境もわからず、将来の動向を予測することもできません。

例えば、ファミリー向けの物件なのに、危険を感じさせる施設が近くにあったり、交通の激しい場所だったりするかもしれません。土地によっては、学区の規制があるところもあります。

また子どもの数が少なく、将来的に学校が閉鎖されるということも珍しくなくなりました。

単身者向けの物件で、駅が近そうだから入居者に困らないと考えていたところ、繁華街とは反対側のエリアで若者には不人気だったというケースもあります。土地勘の有無は、物件の置かれている状況を良く理解でき、確実な収益を上げるための根拠となります。

賃貸経営で大成功を収めているオーナーには、絶対に遠方の物件を持たないという意見を持つ人がいます。

不測の事態の際に自分の目で確かめられるというメリットがあり、周辺環境を把握してその物件がターゲットと一致しているのかが判断できるからです。

また、その地域についての噂や評判も、賃貸経営の成功に結び付く重要な要素のひとつです。

管理会社を活用しきれていない

ランニングコストを浮かせようとして賃貸物件の管理業務を自分でやろうとした結果、うまくいかずに経営そのものの失敗の原因となってしまうことがあります。

トラブルやクレームの処理、家賃の入金管理といった業務を請け負う管理会社にかかる費用は、一般的に賃料収入の5~8%が相場とされています。

オーナーにとっては決して安くない負担ですが、入居者の満足度を上げ、空室率を下げるためにはプロに任せるのがもっとも効率的です。

賃貸物件に自分が住んで管理人として常駐しているのであればまだしも、ほかに仕事を持っているオーナーが入居者全員からの要望をこなすのは不可能と言えます。

例えば、水漏れひとつにしても、居住者に対しては一刻も早い対応が必要となりますが、オーナー個人が管理している場合には連絡がつかないという事態もあり得ます。

そうなればあっという間にクレームにつながり、退去者が出ることにもなりかねません。

賃貸物件管理は、こうした突発的なことについての対応のほかにも、日常的な清掃やメンテナンス、運営の改善など多岐にわたります。

入居者の不満は「住みにくい物件」という評価につながるため、できるだけ早期に対応して芽を摘んでおかなければなりません。

経費を抑えようとして賃貸物件の管理がおろそかになるようでは、賃貸経営の失敗が目に見えています。

赤字経営が続いても不動産投資は節税対策になると思っている

賃貸経営で赤字が続いていても、「節税になっているから大丈夫」とどこかで思い込んでいると、不動産投資は失敗します。

そもそも不動産投資が節税になるというのは、購入や運営のための経費によって赤字となり、これが本業の所得税から控除されるためです。賃貸経営の開始時から、いきなり所得が経費を上回るというのは確かに難しいかもしれません。

しかし、2年経っても3年経っても赤字であれば、不動産投資からの収益が上がっておらず、マイナス経営ということになります。慢性的な赤字を抱えたままでは、金融機関からの信用度が下がり、資金繰りにも困るようになります。そうなると物件に修繕が必要となっても対処はできません。

結果的に空室が発生する可能性が高くなり、さらに赤字を悪化させていきます。赤字経営が続けば最終的には、物件を手放すしか打つ手がなくなるでしょう。

不動産投資として成功させるためには、賃貸経営によって着実に収益を上げ、税金が支払えるようにならなければなりません。赤字で節税ができるから「お得」という頭では、最初から失敗を呼び込んでいるようなものと考えて間違いありません。

まとめ

不動産賃貸経営の成功と失敗の差は、オーナーの意識の差にあるともいえます。単に賃貸物件を手に入れれば、それが幸せへのゴールというわけでないことを良く理解しなければなりません。

不動産投資の良い面だけを見すぎて、何もせずにいるといつの間にか誰も入居者がいない空室ばかりの賃貸物件となりかねません。

確実に収益を上げていくための地道な努力がオーナーとしての務めであり、成功へのカギとなります。

紹介された落とし穴をヒントに、賃貸経営の失敗を回避するよう心がけていきましょう。

ABOUT ME
フドシル専属監修者 東
フドシル専属監修者 東
株式会社TonTon 不動産管理課 マネージャー。 2017年、不動産管理事業の立ち上げから1年半で650戸を新規受託。 リーシング、入居者対応、トラブル対応、リフォーム、保険対応、キャッシュフロー見直しなどあらゆる業務をこなす。 自身も不動産オーナーとして日々奮闘中。 2018年、賃貸不動産経営管理士試験合格。
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