アパート・マンション経営で融資をうまく活用するローン戦略

アパート・マンション経営でローンを組む時の必要知識と経営を成功に導く7つのローン戦略

アパート経営やマンション経営では、物件の購入費用などの資金調達のためにローンを組むのが一般的です。

不動産経営に必要な高額な資金を自己資金だけで賄うことは難しく、時にはお金を借りてでも確保したいほどの、条件の良い物件が見つかることもあります。

しかし、ローンを組む際には、しっかりとした計画・戦略を立てないと、損をしたりリスクが大きくなりすぎてしますこともあります。

今回は、不動産ローンを効果的に活用するために必要な知識と戦略についてご紹介します。賢くお金を動かして経営を成功に導くために、ぜひ参考にしてみて下さい。

不動産投資を行う時のローン(融資)の基礎知識

ひとことに不動産ローンと言っても、ローンには様々な種類が存在しており、それぞれにメリット・デメリットがあります。

まずは、これから不動産ローンを活用していくにあたって必要となる、ローンの概念から申し込み方法まで、基本的な知識について解説します。

融資を受けることでアパート経営・マンション経営を始めることが大半であるため、「不動産経営は融資から始まる」といっても過言ではありません。

1-1.不動産投資における「融資」とは?

不動産投資における「融資」

一般的に、投資用不動産を購入するためのローンを不動産投資ローン」と言います。借りたお金を元金」と呼び、金融機関が設定した金利を返済元金に掛けたものを「利息」と言います。元金と利息を一定のルールに則って少しずつ返済していく仕組みです。

不動産を購入するためのローンには住宅ローンもありますが、こちらは借主が居住するための物件購入費用に充てるためのローンで、原則不動産投資には審査が下りず、使うことができません。

不動産投資に活用できるローンには、「アパートローン」と「プロパーローン」という2種類のローンがあります。

〇アパートローンとは
アパートローンは、名称の通り投資用物件を購入したい方のための金融商品です。
不動産投資に用途が限定されたローンであるため、物件の収益性を中心とした経営計画を基に融資の可否を審査します。

必要経費を含めて収益が見込める資金計画を提出しないと融資を受けることはできません。

アパートローンには提携ローンと呼ばれる不動産業者と金融機関が提携したローンもあり、その会社から投資不動産を購入する場合しか使えませんが、金利や融資審査を融通してもらえて有利に融資を受けることができるローンもあります。
対して金融機関と直接契約して融資を受けるローンを非定型ローンと言います。

〇プロパーローンとは
プロパーローンとは、事業用資金を融資対象とした金融商品です。
事業として不動産を運営することも含まれるため、不動産投資に活用することもできます。

事業ごとにその特性や収益性を考慮して審査が行われるため、投資用不動産融資に特化したアパートローンよりも審査を通すのが難しく、期間もかかります。

しかし事業の有効性が認められれば、アパートローンよりも高額の融資額を低い金利で借りられる場合もあります。

1-2.不動産投資ローンを組むメリット・デメリット

不動産投資でローン戦略を有効活用するためには、メリット・デメリットまで含めてその特性を理解しておくことが重要です。

ここでは不動産投資ローンのメリット・デメリットについて解説します。

〇不動産ローンのメリット
不動産ローンの最大のメリットは、なんといっても手持ち資金が少なくても、高価格な物件を購入できる点です。
また、良い物件があれば資金状況によらず購入することができるため、機会損失の防止に繋がる点もメリットといえます。
確かな価値のある物件を選び、厳密にキャッシュフローを計算すれば、収益の範囲内で返済を行い、現在の資金力以上の不動産経営を行うことが可能。
他の投資と違ってローン戦略を活用してレバレッジを効かせることができるのが、不動産投資が人気である理由のひとつです。

〇不動産ローンのデメリット
ローンはいわば借金です。もし物件選びに間違えて空室や修繕費の発生などで思うように収益が得られなかったら、返済が重くのしかかることとなります。
また、売却を検討する際にローンの残債が残っており、自己資金で補填できない場合には、金融機関が定めた抵当権が外せず売却できないというリスクがあります。
リスクを避け、メリットを享受するためには、厳密なシミュレーションに基づいたローン戦略を組むことが重要です。

1-3.不動産投資ローンの融資申し込みから融資までの流れと必要書類

大きな金額を長期的に返済してゆく不動産ローンは、ショッピングローンや自動車ローンのように簡単な手続きでは済まず、必要な手続きもプロセスも複雑です。

いざ融資を申し込む時に躓かないためにも、ここでは不動産ローンの申し込みから融資までの流れを解説します。

①事前審査
不動産ローンを申し込むと、事前審査があります。ローンを申し込むすべての方を審査することは非常にリソースと時間がかかるため、金融機関では2段階の審査を設定しています。

事前審査では年収や自己資金額、融資を受ける目的や融資希望額など、融資を受ける条件が揃っているかを確認します。
事前審査にあたっては身分証明書や確定申告書・物件価格や投資計画などの書類が必要となります。

②本審査申込
事前審査に通過したら、金融機関から本審査への申し込みのための連絡が入ります。

③本審査
本審査では、購入する物件の評価及び支払い能力に重きを置いて、事前審査よりも厳しく審査されます。
必要となる書類も多く、審査にかかる期間も半月~1ヶ月と長い時間がかかります。

④契約締結
審査を通過すれば、金融機関と契約を結んで手続き完了、融資を受けることができます。
契約時には主となる「金銭貸借契約」・返済不能時に金融機関が対象物件を処分できる権利である「抵当権設定契約」・借入人が病気や死亡で返済不能となった際に残債が補填される「団体信用生命保険加入契約」を締結します。

融資を申し込む上で選択する必要がある3つの項目について

融資を申し込む上で選択する必要がある3つの項目金融機関から融資を受けるにあたって、いくつかの選択肢から選ばなければならない項目があります。似たような項目が多く、一見難解でわかりにくいように見えますが、アパート経営・マンション経営に大きく影響を及ぼす内容となるため、しっかり理解しておきましょう。

不動産ローンをどのように組むのかによって、アパート経営・マンション経営を成功させられるかが左右されます。購入したい物件や自己資金額などから、状況に合った「ローンの申し込み先」「金利」「返済方法」を選択してください。

2-1.不動産投資ローンの申込先:「民間金融機関」「公的金融」から選ぶ

不動産物件購入費や建築費で融資が必要となった時には、金融機関に申し込みをしますが、この金融機関にも大別して公的金融機関と民間金融機関があります。

まずはどちらの金融機関を選ぶかが、融資を受けるための最初のステップです。

〇公的金融機関
国(政府)が経済や産業の発展など公共性の高い目的を支援することを目的として運営している金融機関を公的金融機関と言います。
不動産投資にも活用できる金融機関としては、日本政策金融公庫・商工組合中央金庫(商工中金とも呼ばれる。政府と民間が共同で運営)があります。
金融機関の営利というよりも公共性が優先されるため、金利や融資条件は良心的に設定されています。
平成30年6月財務省大臣官房政策金融課の資料によると、融資件数も融資実績も年々伸びている傾向にあり、また不動産投資においてもうまく活用している投資家もいます。
しかし民間金融機関に比べてローンプランの種類や金額上限の幅が狭く、使える場面が限られる場合があります。

〇民間金融機関
公的金融機関の対義として分類される、民間の資本で運営されている金融機関です。
不動産投資で利用できるものとしては、各種銀行・信用金庫・ノンバンクなどが挙げられます。
公的金融機関に比べて営利目的が絡んでいるだけに、各金融機関で金利や審査や融資条件などに大きな違いが見られます。
資産家や機関投資家など強者が有利で、個人投資家やサラリーマン投資家や不動産投資初心者には厳しい傾向も見られます。
公的・民間合わせた各金融機関の特徴は「3-1. 各金融機関の融資によって異なる融資条件を把握して比較する」で解説しています。
状況に合わせて妥当なところを選択しましょう。

2-2.金利の種類:「変動金利」「選択型固定金利」「全期間固定金利」から選ぶ

金利には種類があり、キャッシュフローに及ぼす影響がそれぞれ違います。
借入元金が大きい不動産投資においては、僅かな金利で支払う利息が大きく変わってくるため、返済金利には敏感であるべきです。

ここでは、不動産ローンを組むにあたって知っておきたい金利の種類について解説します。

〇変動金利型
変動金利は、返済時の時流に合わせて金利が変化することを言います。変化すると言っても高頻度で変わるものではなく、半年・1年といった各金融機関が定めた一定の期間での変動となります。
基本的に低金利に設定されているのがメリットですが、想定外の金利上昇により返済利息が高くなるリスクがあります。金利上昇には最大1.25倍という上限が定められています。

〇固定金利型(全期間固定金利)
固定金利とは、返済を終えるまでの全期間において、金利が固定されることを言います。金利変動による影響を受けず、毎月一定の利息と返済額を支払うため、キャッシュフローの管理がしやすいのがメリットです。
しかし、変動金利よりも金利がやや高めに設定されています。

〇選択固定金利型
固定金利融資と変動金利を併せたようなプランが、固定金利選択型です。返済開始時点から5年・10年・15年等、一定期間の金利が固定され、その後は金利変動に合わせた返済額を支払います。
金利を固定する期間が短いほど固定期間の金利が低くなるのが特徴です。
ただし、変動金利型のように上昇上限が決められていないため、大幅な金利上昇による影響を受ける可能性がある可能があります。

2-3.返済方法:「元利均等返済」と「元金均等返済」から選ぶ

ローンの返済は、実際に借り入れをした金額である「元金」と、この元金に金融機関が定めた金利をかけた「利息」の、2つを組み合わせた金額を毎月返済していくこととなります。

この組み合わせの方法として、「元利均等返済」と「元金均等返済」という返済方法がありますが、似ているようで全くその性質が違います。

それぞれの特徴を以下に解説します。

〇元利均等返済
元利均等返済とは、元金と利息を足した毎月の返済金額が一定となる返済の方法です。一般的にアパートローンはこちらが選択されます。
メリットとしては毎月の返済額が一定であるためキャッシュフローの管理がしやすいことと、元金均等返済よりも大きな金額の融資を受けやすいことです。
デメリットとしては、元金がなかなか減らないため、買い替えの時などにローン残債が多く残ったままになってしまうことが挙げられます。

〇元金均等返済
こちらは毎月返済する元金を固定して、一定の元金と利息を払っていく方法です。
期間が経過するほど元金が減って利息が軽減されていくため、総支払額は返済を重ねるごとに少なくなっていきます。
しかし、返済当初は毎月の返済額が元利均等方式よりも高くなるため、元金が減るまで返済の負担が大きいことです。
キャッシュフローの管理も難しくなります。

アパート経営・マンション経営を成功させるための7つのローン戦略

アパート経営・マンション経営を成功させるための7つのローン戦略不動産ローンについての基本的な知識を身に付けたら、次は実践的な戦略についても把握しておきましょう。キャッシュフロー分析の結果、適切でないと判断される場合には、敢えてローンを組まないという選択肢も大事です。

ここでは不要なリスクを避けて、アパート経営・マンション経営を成功に導くための具体的なローン戦略を7つご紹介します。

3-1.各金融機関の融資によって異なる融資条件を把握して比較する

不動産物件を購入するためにローンを組む場合には、各種金融機関に打診する必要がありますが、金融機関ごとに金利や融資の条件、審査などに特徴があるのをご存知でしょうか。

効率よく比較検討して、少しでも有利な条件で融資を受けるためにも、それぞれの金融機関の特徴を把握しておくことは重要です。

ここでは金融機関ごとの収益物件に対する融資の姿勢について解説します。

〇メガバンク(都市銀行)
メガバンクは高額な融資に対応しており、金利も低く、全国に支店があるため融資エリアも広いという特徴があります。
しかし融資の審査基準は非常に厳しく、時間もかかります。
基本的に案件規模の大きい優良企業や資産家、富裕層を顧客としており、小規模個人の投資にはまず対応していません。
ぜひ融資を受けたい金融機関ですが、融資を受けることができる信用や実力を付ける必要があるため、ゆくゆくは選択肢に入れるというスタンスで考えておくと良いでしょう。

〇地方銀行
地方銀行は地域の法人・個人の経済的発展を目的に運営している金融機関です。
融資のエリアは限定されますが、メガバンクほどハードルが高くないため、現実的に考えられる融資の優先順位としてはトップに挙げられます。
金利も良心的で、銀行によっては不動産投資向けのローンプランを用意しているところもあります。
銀行の方針により不動産融資に対する姿勢が大きく違うため、まず投資物件に融資を受けることができる地方銀行を洗い出して、複数打診してみるのがおすすめです。

〇信用金庫
信用金庫とは、限定されたエリアでの事業者や労働者のための、地域密着型の金融機関です。
エリアの制限が強く、また金利も地方銀行よりも高めに設定されており、融資に対する姿勢も各信用金庫によって実に様々で、使い勝手はやや悪い金融機関です。
しかし、融資金額が高額に設定されていたり、不動産投資に積極的な信用金庫であれば金利が良心的であるなど、条件や状況次第では有効な選択肢になる場合もあります。
銀行に次ぐ選択肢として考えておくと良いでしょう。

〇ノンバンク
ノンバンクとは、預金取扱金融機関ではない金融会社のことで、具体的には消費者金融やクレジットカード会社のことを指します。
融資の敷居は最も低く、審査もスピーディーで不動産投資初心者でも利用しやすいのがメリットですが、金利が非常に高額であるのが難点です。
また、安易にノンバンクから借り入れをしてしまうと、銀行や信金から融資を受けたい場合の審査が通りにくくなるというデメリットもあります。
銀行や信金から借り入れができない場合に利用するなど、補助的な選択肢として考えておくのがおすすめです。

〇日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は政府が全額出資している公的金融機関で、不動産融資にも対応しています。
低金利で融資のハードルも低いのが不動産投資家たちにとっては嬉しい点ですが、融資金額の上限が3,000万円~7,000万円程度と低く、返済期間も最大10年と制限があるのが難点です。
必要資金が少額である場合や、短期的な返済が見込める場合に活用するのがおすすめです。

3-2.自己資金は投資額の3割以上・10年以内の投資資金回収を基準とする

アパート経営・マンション経営においては、いかに早く投下した資金を回収して、収益を得られる状況を作り出すかがポイントです。
いつまでもだらだらとローンの返済に追われていては、そもそも不動産投資を行う意味がありません。

ある一定の基準を設定して、それを実現できるプランを組むことが重要です。

目安としては、投資の専門家の限界自己資金比率が30%と言われているため、金融機関の審査通過率を加味して自己資金割合は30%~50%、状況が許すならローンによる利息を少しでも減らすために多いほど望ましいです。

また、入居状況の変化や修繕の発生等に対するリスクヘッジの期間は10年と言われているため、物件を運営して得られる利益で自己資金を回収できる期間は10年以内が理想です。

これらを前提に、キャッシュのシミュレーションを行うのがおすすめですが、想定外の支出や空室などに備えて、ややゆとりを持って見積もっておくと安心です。

3-3.キャッシュフローの重要性を認識してフルローンは利用しない

不動産投資で物件を購入するための資金を用意するためには、自己資金を使う方法とローンを組む方法の2種類があります。

購入資金の全額をローンで用意することを、フルローンと言います。不動産投資は物件購入後も維持費や空室発生時を乗り切るために自己資金はなるべく残しておきたいという投資家も多いものです。

しかし、ローンを組むという事は毎月の返済と利息が発生するため、家賃収入からこれらを差し引いた額が収益となるため、総合的なキャッシュフローは悪くなり、ローン金額が大きいほど経営を圧迫します。
ある程度の自己資金を残すことは有効な戦略ですが、ローンは極力組まない方が収益性は良くなります。

プロの投資家でも「自己資金:ローン」の比率は「50%:50%」程度、やむを得ない場合でも借入額は購入資金の70%程度までが一般的です。
リスクを避けるためにもキャッシュフローのバランスを見ながらローンを組むことが重要となります。

余剰資金を持っているにもかかわらず安易にフルローンを組むのは、基本的に収益を遠ざけることを知っておきましょう。
ただし例外もあり、既に土地を持っており物件建築費用だけで済む場合は、フルローンを組んでも実質は全額ローンで支払うわけではないため、状況によっては有効である場合もあります。

3-4.返済期間はできるだけ短くする

返済期間はできるだけ短くローンは借金であるため、当然利息がかかります。原則として返済期間が長くなればなるほど、金利がかかる期間も伸びるため、総返済額も大きなものとなります。
借入額の多い不動産投資においては、僅かな金利でも返済額に大きな影響を及ぼすため、返済期間は可能な限り短くした方がお得です。

しかし短い期間でローンを組むと、毎月の返済額が高くなるため、賃貸経営やその他生活費を圧迫してしまうと考えてしまう方もいらっしゃるでしょう。そ目安としては、毎月の家賃収入で賄える範囲で、なるべく短い返済プランを組むのが基本です。

そして併せて活用していただきたいのが、繰り上げ返済による利息の軽減です。
無理のない返済を継続しつつ、返済資金に余力のある時には率先して繰り上げ返済を行い、元金を減らして少しでも利息の発生を軽減します。

「安全を確保しつつ、状況を見ながら返済期間を短縮する。」

これが不動産投資におけるローン活用のおすすめの戦略です。

3-5.ローン戦略が物件選びよりも先決問題として考える

不動産投資の成功のポイントは、利回りが取れる優良物件を探すことです。多くの不動産投資家が、必死になって物件を吟味しています。

もちろんこれは間違いではありませんが、多くの投資家は賃料収入が見込める物件を選んでからローン戦略を考えて、融資が通らず徒労に終わったり、無理なローンを組んだりして失するケースもあります。

そこで推奨される戦略が、まず「ローン戦略」を考えてから、投資物件を選定するというプロセスです。

理由としては先に自分が組めるローンの融資限度額や現実的なキャッシュフローを把握することにより、身の丈に合った具体的な物件選び、適切な返済計画・経営計画を練ることができるからです。無駄な動きとリスクを削減できて、成功が見込める事業計画なら融資を通過する可能性も高まります。

例えば事前に金融機関を開拓して自分が利用できるローン戦略をリストアップしたり、仮想の物件情報を想定して何度もキャッシュのシミュレーションを行ったりすることが挙げられます。ノーリスクで不動産投資家としての実力を磨く良い方法です。

こういった地道な情報収集を重ねると、今まで見えなかった課題や運営を成功に導くポイントが見えてきます。
ローンはただ組めばいいというものではなく、月々の手残りや売却などの出口戦略を踏まえて借りる年数や金利を見ていく必要があるのです。

不動産投資は、1件1件が人生をかけた大勝負です。
まずは徹底的にローン戦略をブラッシュアップすることから始めることをおすすめします。

3-6.貸し渋りされないよう投資物件の収益性を示す

2000年代に入って金融緩和や融資のハードルが下がったことで、富裕層以外の人も、金融機関から融資を受けてアパート経営・マンション経営する「不動産投資ブーム」が起こります。

しかし、経営知識が足らない人や収益性のない収益物件の経営に手を出す人も増え、事業を失敗する人や破産する人も出てきました。

結果、金融庁が金融機関に注意勧告を行う事態となり、2017年以降は各金融機関の融資条件は以前より厳しくなっています。
そのため、本来であれば融資してもらえるはずである正当な事業に融資が下りないという「貸し渋り」も発生するようになりました。

ただし、貸し渋りは、金融機関が「収益性がある」と認める事業には行われません。
適切な不動産経営には貸し出しを渋れないため、融資をしてもらえるよう、以下のような条件をそろえて金融機関に適切な申し込みをする必要があります。

  • 借入額に対する自己資金の割合を大きくする
  • 評価額が大きい土地・建物を選び、出口戦略まで計算された事業計画を作る
  • ポートフォリオ(不動産・株式や債券など金融商品や組み合わせの内容)の見直しを行う

貸し渋りの可能性のある昨今では、金融機関に融資してほしい物件の「事業性・収益性が高いか」を示すことが重要です。

まとめ

アパート経営・マンション経営に役立つローンの知識について解説してきました。

ローンには借金ということで漠然とした危険なイメージを持っている方もいらっしゃるでしょうが、正しい知識と理解を以って活用すれば、ビジネスを成長・加速してくれる有用な手段となります。

特に金額が大きくなる不動産ローンにおいては、最善の選択のために理論武装を行うのが効果的です。

大家としてリスクを最小限に抑え、その恩恵を最大限に享受するためにも、不動産経営知識と同時にぜひ不動産ローンについて知識を深めることも意識してみて下さい。

ABOUT ME
フドシル専属監修者 東
フドシル専属監修者 東
株式会社TonTon 不動産管理課 マネージャー。 2017年、不動産管理事業の立ち上げから1年半で650戸を新規受託。 リーシング、入居者対応、トラブル対応、リフォーム、保険対応、キャッシュフロー見直しなどあらゆる業務をこなす。 自身も不動産オーナーとして日々奮闘中。 2018年、賃貸不動産経営管理士試験合格。
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