狭い土地(狭小地)の有効活用方法8選|広さに合わせた土地活用の選び方

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狭い土地(狭小地)の有効活用方法8選|広さに合わせた土地活用の選び方

土地を所有しているが、想像以上に固定資産税が高くて、土地活用を考える方多いのではないでしょうか。一方で、その土地の面積が狭い場合は、活用方法が悩みの種となります。そのため、活用は難しいと感じている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、適切な活用法を選択することで資産を形成することができます。
今回は、狭い土地に適した土地活用の選択肢と情報収集方法、迷ったときの相談先など、狭い土地の所有者が土地活用に使える基礎知識を紹介します。

1.「狭い土地」の定義とは?

狭い土地とは、いわゆる「狭小地」や「過小宅地」のことをいいます。

狭小地に関しては、具体的な面積基準を規定する法律はありません。
ただし、一般的に15坪以下の土地に建てられている住宅を「狭小住宅」と呼ぶため、本記事では15坪以下の土地を狭小地して解説していきます。
1坪をm2表示に直すと、3.3m2程度です。約50m2以下の土地なら、狭小地と言えるでしょう。

狭小地と混同しやすい「過小宅地」は、土地が小さく有効利用度が低いとされている土地で、土地区画整理法施行令で100m2=約30坪が原則とされています。

狭い土地は明確に定義づけできないため、狭小地でも過小宅地でも「狭い土地」として扱われるケースがあります。

2.狭い土地を有効活用する方法8選

ここからは、狭い土地を狭小地(15坪以下)か否かで分けて、どのような活用ができるのかを具体的に8つご紹介します。

土地は形状や広さによって効果的な活用方法が異なります。また、土地を購入しない土地活用でも、整備費や建築費、設備投資などの初期投資があるため、利回りが計算できます。この利回りも土地活用方法選びのための一要素となります。

これらに加え、投資に回せる自己資金やリスク許容度も考慮して、所有している土地を有効に活用できる方法を検討していきましょう。

2-1.「手軽に始められる」約15坪(50m2)以下の狭小地でも可能な4つの土地活用方法

面積が15坪以下である土地は、活用の幅が狭まることが難点ですが、活用方法がないわけではありません。15坪以下の土地を活用する場合、高額な投資が不要な「手軽さ」を持った土地活用が可能です。

①自動販売機
自動販売機を設置し、売上高の約2割を報酬として受け取ります。機械の設置やメンテナンス、商品の補充や売上の回収は、自動販売機を扱う業者が担当します。

メリット 多くの場合初期費用がかからず、ランニングコストも月5,000円程度の電気代程度です。自動販売機を設置できるスペースがあれば問題ないため、とくに狭小地・変形地の活用にも向いています。
デメリット 販売する商品の価格が小さいこと、収入として受け取れる金額が販売額によることから、大きな収益を期待しにくく、ローリスク・ローリターンの投資です。さらに、自動販売機が飽和状態になっているエリアだと、思うような収益を得られない可能性があります。

②広告看板
商業施設や商品案内の看板広告を土地の上に設置して、月額賃料を受け取ります。国道沿いなど交通量が多い土地・住宅地に近く人通りが多い土地に適しています。看板設置やメンテナンスは看板業者や広告企業が行い、管理の手間はかかりません。

メリット 初期費用・ランニングコストがかからない・不整形地でも運用できるなどのメリットがあります。副業としても挑戦しやすく、お小遣い程度の収入を得たい人に適しています。
デメリット 賃料は数千円から数万円程度と、立地や周辺の地域性によって収入額は変わります。土地活用したいタイミングで広告主が見つかる保証がないため、広告募集の期間に収入がなくなるリスクがあります。

③駐輪場
駐輪場用に土地を整えれば、駐輪スペースやバイク置場として貸し出すことで、月極の契約料や時間料金から収入を得られます。駅の近くやオフィス街など駐輪場需要の高いエリアにある土地であれば、安定的な運営が可能です。

メリット 自動車が進入できない形状の土地も活用できます。立地条件の良い土地なら、駐車場・駐輪場経営を行う業者と一括借上契約を結び、確定利回りによる運用も可能です。
デメリット 運営・管理を個人で行う場合には、放置自転車や違法駐車に対するトラブル対応が必要です。契約数に応じて、収入額が変わるため、安定しない期間や需要がない地域では収入に繋がらない可能性があります。

④駐車場
自動車1台分の駐車スペースを確保できる広さがあれば、駐車場を経営できます。駐車場経営の運用形態は、コインパーキングもしくは月極駐車場の2種類です。駐車場ビジネスの応用として、空いているスペースを移動販売車置場として土地を貸し出し、借地料を得る方法も考えられます。

メリット 土地の形状や面積・立地によっては、高額な設備投資がなくてもスタートできる活用法の中では、比較てき高収益を得やすい活用方法です。
社用車や持ち家に住んでいる家族と契約できれば、長期・安定収入を期待できます。
デメリット 都市部の住宅地では、車離れが進んでおり、場所によっては管理費・税負担など駐車場運営のコストに見合う、十分な収益を得られない可能性があります。駐車場会社に相談を持ちかけ、駐車場需要について聞いてみましょう。

2-2.「建物を建てる」約15坪(50m2)以上の狭い土地で可能になる4つの土地活用方法

15坪以上の土地であれば、選択肢は広がります。土地の形や立地によって、本格的な不動産経営を行うことも可能です。

①コンテナハウス
コンテナハウス経営では、船舶や鉄道などで荷物の輸送に使われるコンテナを住宅や店舗として貸し出します。コンテナハウスは多くが鋼鉄で作られており、強度と耐久性を兼ね備えていること・安価であることから住宅・店舗としても流用することが可能です。

メリット コンテナの大きさは標準化されており、設置する面積の計算が容易です。増設ではなく複数個のコンテナをつなげることで規模の拡縮が可能となるため、建築費用が抑えられ、小さな初期費用で高利回りの住宅・店舗経営が可能となります。
また、コンテナの外装・内装は住む人のニーズに合わせて設計することができます。複数個のコンテナをどのようにつなげるかでも、入居者の個性を出すことができるため、自由度の高い活用方法と言えます。
デメリット コンテナが設置できる敷地があっても、すでに大きさが決まっているコンテナを運び入れることができる道路に面していなければ設置はできません。また、コンテナの移動は容易ではなく、入手先からの距離によっては高い輸送費用がかかる可能性があります。
また、コンテナを住居として使う場合、建築基準法やコンテナの構造に注意して設置する必要があります。安全が保障される材質が用い、場合によっては補強を行って使用しなければなりません。

②トランクルーム・ガレージ
建物投資の中では比較的手軽な選択肢は、トランクルーム経営・ガレージ経営です。家の中に収納しにくい、荷物の保管場所を提供し、一定の賃料を受け取ります。都市部のアパートなどでは、家の中に十分な収納スペースがなく、大型家具やスポーツ用品、増えてしまったコレクショングッズなどの置き場所に困っている人は多いものです。

トランクルームやガレージには、屋内型・屋外型の2種類があります。屋内型はビルのフロア内に小部屋を作り、保管用に一部屋ごと貸し出します。屋外型は、専用コンテナを土地の上に設置し、倉庫として貸し出します。バイクや自転車を保管できるガレージタイプも、屋外型トランクルームの一種となります。

このうち、狭い土地の場合は、建物建築が不要な屋外型がおすすめです。

メリット 賃貸住宅・マンション経営より初期投資が少なく、資金回収までの期間も短い傾向があります。期待利回りは一般的な賃貸住宅経営より高く、ローリスク・ハイリターンの土地活用が可能です。
デメリット 各家庭で十分な収納スペースを確保できているエリアの土地は、トランクルームに不向きです。需要が見込まれるエリアでも、競合施設が周囲に増えると、赤字化するリスクがあります。

③戸建て・アパート賃貸住宅
コンパクトハウスやコンパクトアパートを建築し、家賃収入を確保します。ライフスタイルの変化からコンパクトな部屋、戸建てを検討する方は多く、注目度が高まる土地活用方法です。賃貸併用住宅を建築し、自分が住みながら家賃収入を得る方法も検討されます。

メリット 立地によっては需要が高く、戸数に応じて家賃収入が得られるため、一部屋から得られる家賃は小さくても、他の土地活用よりも高収益が見込めます。
デメリット 狭小住宅や資材の運び入れが難しい、狭い土地では建築費用が割高になる場合があります。入居者が入っても、長期間狭い部屋で生活することは少なく、通常の物件よりも退去のリスクが高くなります。入居者の入れ替わりが多くなれば原状回復費の負担増加などメンテナンス費が増えます。

④小規模店舗
人の往来が多い土地は、テナント用地に適しています。アットホームな飲食店やバー、カフェなど、狭い敷地面積でも開業できるビジネスは豊富です。立地が良ければ、一般的な賃貸物件より高い賃料を設定しやすく、10%を超える利回りも期待されます。

メリット 設備や内装を整えることなく、入居する業者が内装を整えられるよう建物の躯体状態のまま取引できます。アパートや戸建てより初期費用が安く、投資回収期間の短縮が可能です。家賃の滞納や隣人トラブルは比較的起こりにくく、安定的な運用が期待されます。
デメリット 狭い土地に店舗を建てる場合には、1つの土地に1つの物件が基本です。アパートのように部屋ごとのリスク分散が行えず、空室になった期間は無収入となってしまいます。借り手がいる間に得られた収益の一部を貯蓄するなど、十分なリスクヘッジが必要です。

3.狭い土地に「建物を建てる」時の確認ポイント

建物を建てる際には、法律や条例の規制を受けます。高い利回りを得るためには、周辺情報や地域性のリサーチも不可欠です。狭い土地に建物を建てる際に確認したいポイントは大きく3つ考えられます。
それぞれ丁寧に確認し、計画が進んでからトラブルにならないように注意しましょう。

3-1.希望の建物が建築可能か確認

建築可否の判断には、都市計画法・建築基準法などが関わります。都市計画法では、区域区分と用途規制が重要です。具体的には、以下の内容を確認しましょう。

  • ①都市計画区域・都市計画区域外・準都市計画区域のうち、いずれにあたるか
  • ②都市計画区域に含まれる土地なら、市街化区域・市街化調整区域・非線引都市計画区域のいずれに該当するか
  • ③市街化区域・非線引都市計画区域・準都市計画区域の場合は、いずれの用途地域に属するか。

①から③までを通して「都市計画区域内の市街化区域・用途地域は第一種住居地域」といった細かい属性がはっきりします。

都市計画区域内の市街化区域は、すでに市街化しているもしくは今後市街化を図る地域に該当し、都市計画施設の区域内でない限り建物の建築が可能です。
建築基準法に関する主な確認事項は、建築物の条件となります。道路と接する部分の長さ・容積率・建ぺい率の制限などを調べて、予定している活用法に無理がないかを検討しましょう。

実務的には、市町村役場の都市計画課に連絡し「○○(住所)の土地活用を検討している。区域区分と用途地域、建築物に関する規定を教えてほしい」と質問すれば、建築可否と建築物の条件がはっきりします。

3-2.ニーズがあるのか周辺情報・競合・地域性を調査

十分な市場調査を行うことで、土地活用の成功率が高まります。市町村単位の世帯数や年齢階級別人口の推移から地域性・ニーズを推測し、検討している活用方法とのマッチング度合いを調べましょう。

競合となる可能性が高い建物が土地周辺にあれば、運用状況を調べます。トランクルームの空きがない・狭い土地を活用した飲食店が増加しているなどは、ポジティブなサインとなります。

加えて、賃貸ニーズや地域性について不動産会社やハウスメーカーにヒアリングを行うことも、必要な情報を得るための市場調査となります。

3-3.建築業者・管理代行業者に相談し建築費用や収益性を確認

専門業者に相談し、市場予測や収益シミュレーション・建築コストに関する話しを具体的に聞きます。相談先は、建築業者や管理代行業者、不動産業者といった具体的な話しをできる会社が良いでしょう。

一般的な住宅建築・賃貸アパート建築会社ではなく、狭い土地を活かした建築プランに強い会社を探すことも重要となります。

まとまった資金を投入し、建物建築が始まってしまうと、簡単には後戻りできません。専門家の意見を反映させた長期的かつ現実的な計画を綿密に立てておき、後悔しない判断ができるよう準備を進めましょう。

4.狭い土地の適切な活用方法を選ぶためには?

ここまで見てきたように、狭い土地の活用方法には、多種多様なバリエーションが考えられます。土地の大きさや立地によっては自動販売機設置+駐輪場経営など、複数の活用法を組み合わせる選択肢まで含めると、簡単には決められない問題です。

活用方法に迷ったときには、以下のポイントを確認しましょう。

4-1.「土地の暫定利用か建物の建築か」を決める

適切な活用方法を選ぶための1つの視点として、投資期間があげられます。土地の暫定利用と建物の建築、どちらにするかを検討しましょう。

土地の暫定利用とは、建物を建てずに行う土地活用です。利回りを狙いにくい反面、初期投資の回収期間が短く、数年単位の投資でも収支が成り立つ選択肢と考えられます。

10年や20年といった長期スパンの土地活用なら、建物の建築資金を借入し、利回りを追求する選択も可能です。

一方で建物の建築は、建築費など初期費用が多くかかりリスクが大きくなる反面、大きな収益が得られる可能性があります。

リスクと収益性どちらを選ぶのかをまず決めてしまいましょう。

4-2.複数の業者に相談する

土地の活用方法を決めかねている段階でも、建築業者や管理代行業者に声をかけ、提案を受けることは可能です。複数の業者から提示されたプランを比較・検討する中で、土地活用に関する希望や詳細条件が見えてくることもあります。

「提案を受けたら必ず契約しなければならない」というではなく、ブレインストーミングの一貫として、複数の業者から提案を集めることができます。提案を受けた中から2〜3社まで絞り込み、より詳しい説明を受けることによって、最終的な土地活用方法を決定しましょう。

まとめ

狭い土地の活用方法と有効活用するため必要な情報収集、法規制に関して紹介しました。土地活用が難しいと感じる土地であっても、適切な事業計画を建てて運用することにより、一定の収入を産み出すことが可能です。

小規模店舗や駐輪場、トランクルームなど、地域の需要に合わせた活用は、周辺に住まう人の生活を支えて豊かにする手段とも考えられます。所有している土地を今一度分析し直して、有効活用手段を検討しましょう。

監修者
フドシル専属監修 東

株式会社TonTon 不動産管理課 マネージャー。

2017年、不動産管理事業の立ち上げから1年半で650戸を新規受託。
リーシング、入居者対応、トラブル対応、リフォーム、保険対応、キャッシュフロー見直しなどあらゆる業務をこなす。
自身も不動産オーナーとして日々奮闘中。

2018年、賃貸不動産経営管理士試験合格。

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