不動産投資

空き地の有効な活用方法を立地条件&目的別に詳しく紹介!

空き地の有効な活用方法を立地条件&目的別に詳しく紹介!

所有している空き地をそのまま放置してしまうと、普段何も土地を利用していなくても、余計な税金や雑草処理などの維持費がかかり、出費がかさみます。

ただ、いざ何か資産形成となる投資を検討しても、「どのように活用すれば良いのか分からない」という方もいらっしゃるでしょう。

今回は、空き地を有効に活用する方法について、空地の活用方法を立地条件・活用目的に合わせて詳しく解説します。

活用方法には多様な種類があり、所有している空き地に合った活用方法を選択しなければ損失が発生する可能性もあるため注意が必要です。

空き地を有効活用することで考えられる3つのメリット

空き地を活用するかを悩んでいる方は、まず土地活用するメリットを考慮した上で、投資するか否かを決めましょう。

空き地の活用には

  1. 収益を得られる
  2. トラブルを減らせる
  3. 税金や維持費・管理費のコストを減らせる

といった3つのメリットがあります。

①収益を得られる

ただ所有しているだけの空き地を活用することで、収益を得ることができます。住宅やオフィスの経営や土地そのものを貸し出せば賃料が得られます。

活用されていない土地は税金が高くなったり、維持費・管理費がかかることで、支出のみが発生するためマイナスの財産とも考えられます。

土地に合った活用をすることで収益を生むプラスの財産となります。

②トラブルを減らせる

空き地のまま管理せず放置すると、雑草が生い茂ったり、不法投棄スポットとしてゴミが散乱するリスクがあります。

空き地を放置することで、町の景観が損なわれたり、害獣やハエや蚊、毛虫などの害虫が発生に繋がることから近隣住民とトラブルになりかねません。

さらに不法投棄で敷地内に、投げ入れられた廃棄物は土地所有者が処分することが義務付けられているため、大型ごみなどの処理に費用がかかります。

③税金や維持費・管理費などのコストを減らせる

空き地を活用することで、税金の支払いや、雑草除去や害獣対策、不法投棄の廃棄物処理などコストを減らすことができます。

マンションやアパートを建てて活用すると、建物の種類によって固定資産税は最大で1/6、都市計画税は1/3まで軽減されます。

また、空き地を活用しなければ入ってくるお金はないにもかかわらず、維持費が必要となり、結果収支はマイナスとなります。

土地活用では、初期費用や維持費は必要となりますが、収入も得られるため収支はプラスとなる可能性があります。

お金を有効に使うことができることは土地活用の大きなメリットです。

空き地の活用前に確認しておくべき2つの項目

空き地の活用を決めたら、実際にどのように活用するのかを決めましょう。

空き地を有効に活用するためには、所有している土地の「立地条件」と「活用する目的」を確認することが大切です。

立地条件や目的によって、収益を得るのに適した活用方法が異なるためです。

①立地条件

空き地の周辺状況によって収益確保に、不動産投資が有効であったり、集客・入居を前提としない事業が向いていたりと様々です。

空き地がある地域性や人口、人の流入・流出など市場調査で、土地の特徴や収益が出やすい活用方法について把握することが重要となります。

②活用の目的

空き地をどのように活用していきたいかという投資の目的も、活用方法選びをする上で十分に考慮しておきたい事項です。

投資による収益を得るにはリスクも負わなければなります。

しかし、土地の活用方法ごとにリスク&リターンの大きさは異なるため、安定性・収益性・リスクのいずれを重視したいのか明確することが重要です。

それでは、次項より立地条件・活用の目的それぞれにフォーカスして、活用方法を紹介します。

所有している土地に合致する立地条件、希望する経営の方向性に合う活用目的を確認していきましょう。

【立地条件別】空き地の活用方法

空き地の立地条件は、主に「住宅街の中」「幹線道路沿い」「田舎」の3つに分類でき、それぞれの立地に特徴があり、その特徴を生かせる活用方法が適していると言えます。

各立地条件の特徴を把握し、適している活用方法の具体例を紹介します。活用方法の種類にも特徴・考慮すべき注意点もあるため詳細まで確認しましょう。

住宅街にある空き地

住宅街にある空き地空き地の活用方法-住宅街にある空き地

住宅地にある空き地は、人通りの多さを活かし、生活の中心・基盤となる施設として活用するのがおすすめです。

①賃貸マンション経営

賃貸マンション経営は、賃貸住宅経営の中でも収益性が高く、ファミリー層や高所得者層などをターゲットに家賃収入を安定的に得られる活用方法です。

一方で、空室リスクや家賃滞納リスクへの対策や建物の設備管理が重要となります。

さらに、土地にかかる固定資産税や都市計画税、相続税が減額されるため、税金対策になるという特徴があります。税金対策にも有効な活用方法です。

②賃貸アパート経営

賃貸アパート経営は、賃貸マンション経営と同様に家賃収入を得る空き地活用方法です。

マンションよりも建物の建築費や維持費が低額となりますが、単身者・学生・低所得者が主なターゲットとなり家賃設定が低くなるため、収益性は下がります。

また、賃貸アパート経営は、マンションよりも戸数が少ないため、より空室リスク・家賃滞納リスクの備えが重要です。

税金対策にも有効で、賃貸マンションよりも節税効果が高い特徴あります。

③高齢者住宅経営

高齢者住宅経営は、高齢者が住みやすいバリアフリー設計や介護サービスが付いた住宅、住宅型の老人ホームの運営で収入を得る空き地活用方法です。

賃貸マンション・アパート経営に比べて、駅や市街地から離れた閑静な立地である場合におすすめです。

現在は、少子高齢化社会が進んでいることから需要もあり、空室のリスクが少なく、社会貢献性も高い活用方法と言えます。

バリアフリー設計など高齢者の生活に合わせた住宅は、通常の集合住宅よりも建築費・設計費などがかかりますが、給付金や税制優遇が受けられる国の支援制度が活用できます。

また、日本で介護業界の人出が不足しているため、介護サービス付きの住宅の場合は介護士の確保も重要となります。

④駐車場経営

駐車場経営はコインパーキングや月極駐車場の2種類があり、駐車料金から収入を得る空き地活用方法です。他の活用方法に比べ、狭い空き地を所有している場合におすすめです。

初期費用が少なく比較的容易に事業が始められるため投資リスクは低いですが、駐車料金は家賃収入よりも低額であるため、収益性も低くなります。

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幹線道路にある空き地

幹線道路にある空き地空き地の活用方法-幹線道路にある空き地

幹線道路沿いに空き地がある場合は、生活に必要な品物・サービスを対象とする店舗や施設の運営がおすすめです。

①商業施設経営

商業施設の経営には「建物を建ててから貸す方法」と「土地だけを貸す方法」の2種類あり、テナント料もしくは土地の賃料から収入を得られる空き地活用方法です。

コンビニエンスストア・ドラッグストア・衣料品量販店・飲食店など生活に直結する施設が、主に対象となります。日用品や食料品は、日常生活には欠かせない品物であるため、車で買い物に行きやすい幹線道路沿いは、商業施設の周知に効果的で、経営失敗のリスクを下げることができます。

建物を建ててから貸す方法では、希望の建物が建築できる一方、建築費やテナント募集を自ら行わなければならず、入居者が入らないリスクもあります。

これに対して、土地だけを貸す方法は、「事業用定地借地方式」と言われており、建築費などの初期費用は入居する事業者や仲介不動産会社が負担します。

②店舗併用賃貸マンション経営

店舗併用賃貸マンション経営では、マンションに住む入居者からの家賃と店舗に入る事業者からのテナント料両方から収入を得ることができる空き地活用方法です。

どちらかに空室が出ても、最低限の賃料は確保でき、節税効果も期待できます。

一方で、入居者と事業者とがトラブルになるリスクや、テナントに24時間営業の店舗が入れば、深夜の騒音や防犯の理由から入居希望者から敬遠される物件となる恐れもあります。さらに、マンションの一角ということで、入居できる店舗は小規模なものに限られます。

田舎にある空き地

田舎にある空き地空き地の活用方法-田舎にある空き地

空き地が田舎にある場合、生活に密着した活用方法では不便なことから人が集まらず収益が得られず、事業が失敗する可能性があります。一方、人が集まる地域では実現できない土地活用を行うことが可能です。

田舎の空き地を有効活用する場合は、「市街化調整区域」と「農地法」に気をつけて空き地の活用を行いましょう。

市街化調整区域とは、市街化を抑えるために定められた区域のことで、空き地が該当区域の場合、建物を建てられません。

農地法とは、農地を減らさないために制定された法律で、空き地が農地の場合、建物のを建設するためには、農業委員会の許可が必要です。

自分の空き地が以上に該当しないかを確認した上で、地域性も考慮しつつ、活用方法を検討していく必要があります。

①太陽光発電

太陽光発電は、近年注目されているエコな発電方法で、太陽光パネルを設置して発電された電気を売ることで収入が得られる空き地活用方法です。

田舎の土地に、ビルやマンションなどの太陽光を遮る建物がないため、効率よく発電できます。

太陽光パネルの設置費は安くはありませんが、設備のメンテナンス負担が少なく、経年劣化しにくいため、初期費用を回収した後の収益性は高くなります。

一方で、太陽光パネルの反射光などが原因で、近隣の住民とトラブルになる可能性もあるため注意しましょう。雑草がパネルを覆うことで発電量が下がるため、定期的な草刈りも必要となります。

さらに、電力会社の電気の買取価格定価があるため、広い面積でないと、希望する収入額が得られない可能性がある。

②戸建賃貸

戸建の賃貸経営は、一戸建てを貸し出す家賃収入が得られる空き地活用方法です。

アパートやマンションの建築よりも、空き地の形・大きさの影響が小さいため、変形地や狭い土地でも家を建てられることができます。

一戸建てにはファミリー層の入居が多く、一度入居者が入れば、長期的な家賃収入を得られます。

一方で、一軒につき一契約であるため、空室が出ると収入が大幅に下がるリスクがあります。さらに、集合住宅よりも家賃が高くなるため、空き家となる期間が長引く可能性もあります。

③トランクルーム

トランクルーム投資は、倉庫としてトランクルームを貸し出す賃料から収入を得る空き地活用方法です。人が住むには好環境ではない地域や居住の需要が少ない地域の空き地でも、土地を有効に活用することができます。

小さい初期費用で始められるため高い利回りである一方、利用者の集客が難しく、ワンルームの賃料設定が低いため大きな利益を得ることは難しくなっています。

④貸し農園

貸し農園は、農地の空き地を貸し出す賃料で収入を得る空き地活用方法です。建物を建てられない土地や田舎の不便とされる土地でも活かすことができます。

しかし、国土が狭い日本では食料を確保するために農地は重要な位置づけにあり、売買・賃貸には法律で規制された内容を守る必要があるため、一般の土地より活用が難しくなっています。

さらに、農作物が育つ環境を整え無ければならないため、農地以外の土地であれば活用が難しいケースもあります。

【目的別】空き地の活用方法

続いては、希望する経営の方向性・目的から、適切な空き地の活用方法をご紹介します。活用方法の種類それぞれの特徴から、いずれの目的に合致しているのかを理由と併せて解説します。

今回は、「安定性」「収益性」「リスクの低さ」の3つに分け、それぞれが担保できる活用方法を見ていきましょう。

安定性を求めるなら

安定性を求めるなら空き地の活用方法-安定性を求めるなら

空き地を活用する目的に、安定性を求める場合は、契約期間が長く、契約の変更や更新頻度が低いものを選ぶのがおすすめです。事業者に直接貸し出すと、事業が不調に終われば退去が考えられ、次の入居事業者が見つかりにくいため、安定性があるとは言えません。

一方で、個人の場合は生活の基盤を簡単には変えません。

そのため、賃貸マンション・アパート経営・高齢者住宅といった空き地活用方法を検討してみましょう。

ただし、それぞれ賃貸ニーズを満たした物件であること、家賃滞納リスクや空室リスクに対して適切に対処・予防していた場合です。

安定性が高い理由
賃貸マンション経営
  • 戸数の多い物件であれば、全室が空室になる可能性が低い
  • 一定の賃料収入が期待できる
  • 頑丈な構造で入居者が長年にわたって居住できる
賃貸アパート経営
  • 賃貸ニーズが高い地域であれば入居者が入りやすく空室リスクが低い
  • メンテナンスをこまめに行えば長期にわたって良好な状態を保てる
高齢者住宅
  • 家賃以外にも介護サービスや食事の提供で収入が確保できる
  • 今後も高齢化社会が進むため、需要が高く空室リスクが低い

収益性を求めるなら

収益性を求めるなら収益性を求めるなら-太陽光発電など

高い収益性を求めて空き地を活用する場合は、初期費用が高くても高収入が見込めるもの・実質利回りが高いものを選ぶのがおすすめです。

そのため、商業施設・賃貸マンション・賃貸オフィス・太陽光発電の経営を検討してみましょう。

通常投資におけるリスク&リターン(利益)は、「ハイリスク・ハイリターン」が基本です。そのため、大きな収益性を求めるなら、リスクも大きくなるため、しっかりとリスクヘッジした事業計画・運用が必要となります。

こちらも、各活用方法のマイナス面をしっかりとフォローした上で運用することが求められます。

収益性が高い理由
商業施設賃料が個人向けより高く大きな収益を得ることができる
賃貸マンション
  • 富裕層やファミリー向けの物件にすることで家賃設定を高くできる
  • 大きなマンションや戸数が多いマンションほど収入見込み額が増える
賃貸オフィス好立地では利便性・企業のステータスとして高賃料が設定できる
太陽光発電
  • 広い面積で発電量を多くすると収益を大きくできる
  • 他の活用方法に比べて利回りが高い

リスクの低さを求めるなら

リスクの低さを求めるならリスクの低さを求めるなら-貸し農園など

リスクの低さを求めて空き地を活用するのであれば、事業にかかる支出が小さい活用方法がおすすめです。そのため、建物の建築が必要ない、駐車場経営・トランクルーム・貸し農園を検討してみましょう。

収入が高額にはならない分、初期投資・設備投資や整備・維持管理に費用がかからないため、万が一に事業が失敗しても多額の負債を抱えるリスクが低くなります。

リスクが低い理由
駐車場経営
  • 建物の建築が不要
  • 事業委託の場合は初期投資費用を運営会社が持つ場合が多く投資額が低い
  • 契約期間も2年など比較的短期間に設定できる
トランクルーム
  • 建物の建築が不要
  • 空室を減らせば初期投資額に対する実質利回りが大きくなる
貸農園
  • 建物の建築・設備投資が不要
  • 手入れされていた農地であればそのまま貸し出すことできる

まとめ

空き地を有効活用すると、節税対策に繋がり収益も得られるなど、多くのメリットがあります。しかし、空き地の立地条件や活用する目的を明確にしないと、思うように収益が得られない可能性もあります。

土地の立地条件、希望する経営の方向性・目的を明確にし、適切な空き地活用を行うことが大切です。

今回の記事で、土地・目的に合った活用方法が見つかったら、信頼して相談できる専門業者探しを始めましょう。

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フドシル専属監修者 東
賃貸不動産経営管理士。 2017年、不動産管理事業の立ち上げから1200戸を新規受託。 リーシング、入居者対応、トラブル対応、リフォーム、保険対応、キャッシュフロー見直しなどあらゆる業務をこなす。 自身も不動産オーナーとして日々奮闘中。 株式会社TonTon執行役員。
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