不動産投資

田舎の土地でもできる6つの活用方法|事前に確認しておくべき項目

田舎の土地でもできる6つの活用方法|事前に確認しておくべき項目

田舎の土地を相続したものの、活用方法が分からず、ただ持て余しているという方はいませんか。

人口減少や賃貸ニーズが少ない田舎の土地は、都市部にある利便性の高い土地と比べると活用が難しく、用途が限られてしまいます。

しかし、地方の土地でも全く需要がないわけではなく、様々な角度からアプローチをかければ、田舎の土地も有効的な活用が可能です。

また、土地はそのままにしておくだけで固定資産税がかかりますので、最低でも固定資産税が支払えるくらいには活用した方が良いということになります。

そこで今回は、田舎の土地でもできる6つの活用方法と、事前に確認しておくべき項目をご紹介します。田舎の土地を活用したいと考えている方は必見です。

田舎の土地を活用する前に確認しておくべき項目

利便性の低い田舎の土地を有効活用するためには、土地の状況や地域の規制を知り、用途に適した活用方法を見出す必要があります。

まずは、土地の活用方法を知るために、土地周辺の環境と規制についてご紹介します。

土地周辺の環境

土地をどのように投資するかは、土地の周辺環境を確認してから決めてることが大切です。

まずは土地周辺の人口や建物の状況、そして交通機関など、「土地周辺の環境」を徹底的にリサーチしましょう。

過疎地に賃貸物件を建設しても入居付けは困難となります。

また、建物がたくさんある街中に太陽光パネルを設置しても、日陰ができやすいために、思ったような収益は得られません。

所有している土地を有効に活用するためには、土地の周辺環境をリサーチして、活用の方向性を定めておく必要があります

土地の活用に関する規制

土地には国や自治体による様々な規制があります。

例え所有権がある私有地であっても、景観や秩序を守るため、国で定められた土地の規制に従わなければなりません。

特に田舎の土地を投資目的で活用する場合は、「都市計画区域」をきちんと把握しておく必要があります。

市街化区域と市街化調整区域土地の活用に関する規制

地域には、積極的に建物を建設し市街化を推進する「市街化区域」と、市街化を抑制する「市街化調整区域」があります。

市街化調整区域では、5000㎡超の土地の売買契約を行う際に知事に届出をする必要があります。

そして造成工事を行う際にも、土地の広さ関係なく知事の許可が必要です。

このほかにも、土地に建物を建設したり定められた用途以外に活用する場合は、自治体に許可や届出が必要になるケースが多くあります。

所有地にどのような規制があるかは、必ず自治体に確認しましょう

万が一、規制に従わなかった場合は「工事を取りやめて土地を元に戻しなさい」という原状回復命令が下されることがあるため、必ず計画前に土地の用途を確認してください。

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【おすすめ】田舎の土地を有効活用する6つの方法

土地の現状について確認した後は、土地の特長を活かした有効な活用方法を計画しましょう。

田舎のように人口が少なく、用途が規制されている土地を収益化させるおすすめの活用方法としては、以下のような方法があります。

  • 太陽光発電
  • 戸建て賃貸
  • 駐車場
  • 市民農園
  • 資材置き場
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • トランクルーム

ここからは、それぞれの活用方法について詳しくご紹介します。

①太陽光発電

太陽光発電田舎の土地を有効活用する6つの方法-太陽光発電
太陽光の設置におすすめの土地
  • 周囲に建築物がない
  • 日当たりがいい
  • 平坦

平坦で日当たりが良く、日陰ができにくい土地は、太陽光発電がおすすめです。

太陽光発電は、国が一定期間・一定額の売電価格を定めている「固定価格買取制度」を利用でき、安定した収益が見込めるため、投資リスクは低いと言えます。

太陽光発電システムの設置には「エネルギー設備等導入促進事業補助金」「太陽光発電システム導入支援事業」など、自治体により様々な助成金が受けられるというメリットがあります。

また、賃貸住宅のように入居者を集める必要がないため、人口量に左右されなければ、空室リスクもありません。

一方で、売電量は日照量や気温に左右されやすい、また設置費用が高いというリスクを考えなければなりません。

さらに太陽光を売却できない地域があるため、まずは電力会社への問い合わせが必要です。

②戸建て賃貸

戸建て賃貸田舎の土地を有効活用する6つの方法-戸建て賃貸
戸建て賃貸におすすめの土地
  • 周囲に学校などの公共施設がある
  • 住宅街がある
  • 地価が高い

周辺に住宅があり、比較的人口が多い地域は、戸建て賃貸住宅がおすすめです。管理会社に運営を委託できるため、賃貸管理の経験がなくても経営が始められます。

戸建て賃貸は、アパート経営やマンション経営と違い賃貸へ出す戸数が少ないこと、さらに入居者が退室しにくいことから空室リスクが低いという特徴があります。

デメリットとしては、建築費がかかること、そして入居者が見つからない場合は家賃収入が見込めない可能性があることです。

戸建て賃貸を成功させるには、賃貸戸建経営に詳しい不動産会社を探し相談することが大切です。

③駐車場

駐車場田舎の土地を有効活用する6つの方法-駐車場
駐車場経営におすすめの土地
  • 周辺に建物が多い
  • 接道範囲が大きい

土地の周辺に商店街やレジャー施設などの商業施設が多く、道路に面している土地では駐車場経営がおすすめです。

駐車場経営には、月極駐車場とコインパーキングの2つの経営方法があり、それぞれ以下のような違いがあります。

月極駐車場は基本的にスペースを区分けするだけでも始められるため、初期費用が極めて少ないことが最も大きな特徴だと言えるでしょう。

一方で、コインパーキングは設備を導入する必要がありますが、月極駐車場よりも高収入を見込める可能性があります。

月極駐車場またはコインパーキングにしても、大きな建物を建設する必要がないため、賃貸物件に比べると初期投資費用が少なく済むというメリットがあります。また、宅地に向かない狭小地でも活用が可能です。

一方で駐車場経営は収益性が比較的低いため、大きく儲けるという点では不向きと言えます。初期費用がかかりにくく、転用性も高い駐車場経営は、「一時的に土地を活用したい」という方にもおすすめです。

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④市民農園

市民農園田舎の土地を有効活用する6つの方法-市民農園
市民農園におすすめの土地
  • 市民農園区域、もしくは市街化区域にある
  • 面積が広い
  • 周囲に建物が少ない

活用していない農地や、周囲に建物が少ない広い土地は、市民農園がおすすめです。

市民農園とは、自治体や農業協同組合などに農園として土地を貸し出すという活用方法です。経営は主に貸主に依頼することができるため、農業の知識がなくても経営が始められます。

しかし、市民農園は「市民農園区域」もしくは、「市街化区域」以外の区域で開設することができません。そのため、市民農地として経営できるかどうかを事前に確認することが必須です。

⑤資材置き場

資材置き場田舎の土地を有効活用する6つの方法-資材置き場
資材置き場におすすめの土地
  • 接道範囲が大きい

宅地には向かない土地や、接道範囲が大きい土地は、資材置き場がおすすめです。

資材置き場は、建設会社や設備のレンタル業者へ土地を貸し出す方法です。法人契約となるため、契約期間が長く安定した収益が見込めるという特徴があります。

業者にそのまま土地を貸し出せば良いため、建物を建設する必要はありません。そのため、土地の用途が制限されている地域でも活用することが可能です。

しかし資材置き場は、機材や設備搬入の回数が多いことを考慮して、大型車両が行き来できるよう、道路に面している土地である必要があります。

⑥サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅田舎の土地を有効活用する6つの方法-サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者住宅におすすめの土地
  • 周辺に公共交通機関や医療施設がある
  • 静かで自然が豊か

田舎の中でも比較的人口が多く、周囲も賑わっている土地の場合は、サービス付き高齢者向け住宅がおすすめです。

サービス付き高齢者向け住宅は、いわゆる高齢者専用賃貸住宅です。介護施設とは違い、高齢者が自由に出入りできる住宅のことを指します。

サービス付き高齢者住宅の最大のメリットは、入居者がすぐ退去する可能性が低いこと、そして国による補助金制度が利用できるという点です。

一方で、高齢者施設は年配者が住むために、環境が良い場所であることや交通の便の良さなど、立地が重視される傾向にあります。交通量が多く、周辺地域に商業施設が多く立ち並んでいる土地は、空室リスクが高まるかもしれません。

しかし、サービス付き高齢者は少子高齢化である現代社会において、賃貸需要が高まる事業のひとつです。経営方針に納得できる介護事業者や福祉施設業者と提携することで、安定した収益が見込めるでしょう。

⑦トランクルーム

トランクルームトランクルームには写真の屋外型のほかに屋内型があります
トランクルーム経営におすすめの土地
  • 車でのアクセスが良い
  • 近くにに駐車スペースが出来る
  • 周辺に競合が少ない

トランクルームに求められる条件は、料金の安さや、搬入のしやすさです。

そのため、賃貸経営には立地が悪いとされるような駅から遠い土地でも、トランクルームであれば安定的な運用が可能な場合が多いです。

一度顧客を得ることができれば、継続的な利用が見込めるため、安定した資産運用をすることが可能です。

さまざまなタイプのトランクルームがありますが、コンテナ型は建築基準法に定めがあったり、固定資産税の減免の対象とならないなど、注意も必要です。

収納スペースに限りのある狭い住宅の多い日本では、まだまだ伸びしろのある分野と言えそうです。

田舎の土地の売却は「最終手段」として考えることが大切

ここまでさまざまな土地の活用方法を紹介しましたが、所有者が高齢であるため、不動産投資そのものが難しく感じたり、最適な活用方法がどうしても見つからないという場合もあるでしょう。

このような場合は、土地を活用せずに売却し、現金化してしまうという方法もひとつの手段だと言えます。しかし、田舎の土地は地価が低いために資産価値がなく、売却自体が難しい場合があります。

運営できない事情があり、どうしても土地を手放したい場合には、その地域の売却に詳しい不動産会社を頼ることが大切です。買い手がつくかどうか、または適正な相場で売却できるかどうかを知るために、まずは実績が豊富な不動産業者に相談してみましょう。

まとめ

田舎にある土地を有効に活用するためには、まず土地の状況や周辺環境を把握した上で、土地の活用にはどのような規制が存在するのかを確認することが大切です。

また土地の形状によっても、ベストな活用方法はそれぞれ異なります。ここまで田舎にある土地の活用方法をご紹介しましたが、どれか一つの方法が必ず最適であるということではありません。

不動産会社への相談は、土地の売却時のみならず、活用時にもおすすめです。売却しようか迷っている、もしくはどの活用方法が良いのかわからないという方は、事業計画も含め、一度不動産会社に相談してみることをおすすめします。

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フドシル専属監修者 東
賃貸不動産経営管理士。 2017年、不動産管理事業の立ち上げから1200戸を新規受託。 リーシング、入居者対応、トラブル対応、リフォーム、保険対応、キャッシュフロー見直しなどあらゆる業務をこなす。 自身も不動産オーナーとして日々奮闘中。 株式会社TonTon執行役員。
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